校長日誌

大掃除

 大掃除を行いました。

 

 12月23日(月)は、防災避難訓練に引き続き全校生徒が体育着に着替えて大掃除を行いました。

 2学期末の大掃除として今回は、「とびらのレールや廊下の窓」「ストーブのまわり」「廊下」「蛍光灯のかさ」「ゴミ箱」「掃除用具入れ」の6つをきれいにすることを重点目標として実施しました。

 気持ちのいい環境で新しい年を迎えます。

教室

2年生学年集会

 2年生が学年集会を開きました。

 11月18日から実施した3泊4日の修学旅行を終え、帰校した2年生が11月22日に学年集会を開きました。
 滬江高級中学(滬江<ここう>高等学校)との交流を含め、思い出のたくさん詰まった前日までの台湾修学旅行を振り返りました。
 2年生は今日から、実質的な高校生活の後半に入ります。海外の高校生に負けないくらい充実した高校生活を送り、勉学に励んで一人ひとりの進路目標を達成しようと誓う学年集会になりました。

ハロウィンがやってきます

 ハロウィンがやってきます。

 ハロウィンがやってきます。
 生徒会本部の生徒が企画をして、ハロウィンの準備をしています。環境問題につなげての企画で、トリック・オア・トリートを楽しみながらペットボトルのキャップ回収に取り組みます。

台風一過

 台風19号が日本に甚大な被害を及ぼしました。

 台風19号が日本に甚大な被害を及ぼしました。
 台風一過(たいふういっか)となった13日(日)は青空も見えましたが、前日から引き続き日本各地で台風に伴う大規模な災害が発生しました。被災した方々に心からお見舞いを申し上げます。
 鳩ヶ谷高校は、台風が日本を縦断した12日(土)から13日(日)にかけて川口市の避難所となり、近隣の方々が体育館に避難なさいました。
 また、大雨の際は、今回の写真のようにグランドに雨水をためて少しでも水害を防止するしくみになっています。

秋がやって来ました【彼岸花】

 鳩ヶ谷高校に、秋がやって来ました。

 鳩ヶ谷高校に、秋がやって来ました。
 写真は、生徒玄関に展示した作品です。園芸デザイン科の3年生が制作しました。300本の彼岸花が使われています。300本のすべての花を鳩ヶ谷高校で育てました。
 暑かった夏の思い出がまだ残っていますが、鳩ヶ谷高校に確実に秋が訪れています。

彼岸花

終業式の校長講和

 1学期の終業式で生徒に講話をしました。

 1学期の終業式が7月19日(金)に行われ、校長から生徒に講話として3点の話をしました。3点目では『命』について次の話をしました。
 「先日、自殺者の総数についてニュースで話題になりました。若者の自殺が増えているということです。悩みを一人で抱えてしまっている状況が見えてきます。SOS、助けての声を、どこかの窓口に発信してください。その声に気付いた人はゆっくり話を聞いてあげてください。友だちから悩みを聞いてびっくりし、どうしていいか分からない場合も出てきます。聞いてあげることで相手の気持ちが落ち着いていったり、話している人自身が自分の気持ちを整理していくことになったり、そういったことがあるので、話を聞いてあげるだけでも、人を助けることになります。心の危機に直面した時の自分自身への関わり方や、友人への関わり方について、1学期の終わりにあたって、心の準備訓練をしてください。」
 夏休みに入りますが、命を大切にして生活を送り、元気な顔を、2学期に見せてほしいと思います。

県庁花時計の植栽

 園芸デザイン科の生徒が県庁花時計の植栽を行いました。

 園芸デザイン科の3年生9名が、県庁の花時計の植栽を行いました。
 植栽した花は、ヒャクニチソウ、サルビア、マリーゴールドなど、色違いを含めて7種類、約1500株でした。このうち、ヒャクニチソウ320株は鳩ヶ谷高校で育てたものです。
 浦和にお出かけの際は、本庁舎東側の花時計にぜひお立ち寄りください。

花時計

インターネットリテラシー講演会の実施

 インターネットリテラシー講演会を実施しました。

 6月13日(木)に全校生徒が体育館に集まり、インターネットリテラシー講演会を実施しました。講師にLINE(株)でLINE オフィシャル インストラクターをなさっている井上未央様をお迎えしました。
 井上様から、「楽しいコミュニケーションを考えよう!」というお話を伺いました。最初に、友達からされたら嫌なことを全校生徒で考えました。その結果、「イヤなこと」が人によって違うことに気が付きました。自分と違う受け取り方をしていることがあるので、インターネットの世界では相手がどう思うか想像力を働かせることが大切だということを学びました。
 スマートフォンを含めインターネットを利用する場合、「楽しいコミュニケーション」の機会となることを心掛けていきたいと思います。

体育祭を終えて

 5月31日(金)に体育祭を実施しました。

 5月31日(金)に体育祭を実施しました。
 今年度は初種目として男女別の部活動対抗リレーを取り入れました。バトンを落としてしまうハプニングもありましたが、他の種目同様、盛り上がりのある競技が繰り広げられました。
 鳩ヶ谷高校は、体育の授業で持久走など、自分の番でないときに頑張っている生徒を励ます光景が見られます。体育祭でもグランドの応援席から各学年とも大きな声援が送られていました。
 競技、応援ともにすがすがしい体育祭でした。

新年度の行事

 新年度の行事が続きました。

 始業式、入学式、対面式と、新年度の行事が続きました。
 新入生が初めて上級生と会う対面式で、校長の私から「縦の人間関係を大切にしてください。」という話をしました。その意図を紹介します。
 生徒の多くは、同年代の仲間に話しかけるのがせいぜいで、いわゆる「ため口をきく」ことが会話の中心になっている実態があります。年上の人に対してや、年下の人に対しての話し方を身につける必要があると感じています。それで「縦の人間関係を大切にしてください。」という話をしました。
 縦の人間関係については、部活動の中で経験していくことが一番です。高校3年間、部活動を続けることを期待しています、という言葉で対面式の話を締めくくりました。

学校保健委員会講演会の実施

 学校保健委員会が企画した講演会を実施しました。

 3月18日に、学校保健委員会が企画した講演会を実施しました。1、2年生全員が体育館に集まり、埼玉県立大学准教授の佃志津子(つくだしずこ)先生からお話を聞きました。心身ともに健康を保つためにストレスにどう対応していくか、「レジリエンス」といって自分を回復させていく方法について講演してくださいました。
 佃先生が教えている県立大学の皆さんのメッセージを、たくさん鳩ヶ谷高校の生徒に伝えてくださり、心が折れそうになった時の参考になるお話でした。人間関係でつらい思いをすることがありますが、励ましてくれる人がいて助けられるということを学びました。つまずくきっかけになるのが人間関係であるとともに、立ち直るきっかけも人間関係にあります。

【校長日誌】「三国志」との出会い

 「三国志」との出会い

 作家の吉川英治さんが亡くなってから50年以上が経ち、インターネットで吉川さんの小説が読めることを知りました。
 今、三国志の「孔明の巻」を読んでいます。この本に登場する曹操の墓から世界最古と考えられる「白磁」が出土したというニュースが伝えられました。
 「三国志」はゲームや漫画になっていますが、ニュースや歴史から小説の世界に入ることも面白い出会いになります。
 朝読書で手にする本は、いろいらな入口からアプローチできると思います。

まもなく卒業となりました

 3年生は1月25日(金)から学年末考査が始まり、まもなく卒業となりました。

 3年生のうち園芸デザイン科は、学科の卒業作品展(卒展)に向けてその準備と学年末考査の準備の両方に取り組んできました。
 卒展は、2月2日(土)から2月4日(月)まで、川口市のグリーンセンターにある「緑のアトリエ」で開催されます。時間は、9時から16時30分までです。なお、グリーンセンターの入場には、高校生以下100円、一般310円が必要になります。
 3年間、園芸デザイン科で学んだ集大成の作品を生徒が作成しましたので、ぜひ御来場ください。

薬物乱用防止教育

 薬物の乱用防止に向け、講演会を実施しました。

 川口保護司会所属の保護司、島津龍雄様にお越しいただき、12月19日に体育館で、全校生徒が薬物乱用防止に向けた講演を聴きました。
 島津様から、禁止されている薬物を使ったり、医薬品や化学薬品であっても誤った使い方をした場合、身体に様々な悪影響を与え、脳を破壊するような恐ろしい事態になるというお話を伺いました。破壊された脳は元に戻らないことや、脱法ドラッグと呼ばれる中身の分からない薬の危険性について学びました。
 講演会で薬物乱用は1回だけでも最悪の結末が待っていることを、生徒は胸に刻みました。
 また、人権の大切さを島津様に教えていただくとともに、多くの少年に会った御経験から「鳩ヶ谷高校で勉強するのが一番」と、生徒にエールを送ってくださいました。

校歌歌合戦

 第3学年が校歌歌合戦を行いました。

 第3学年が11月8日(木)の午後、体育館に集まって校歌歌合戦を行いました。
 校歌を今まで以上に大きな声で歌えるようにするきっかけとなるよう、第3学年の7クラスが各クラスで練習を積み、集まりました。歌合戦にあたっては、校長をはじめ5人の教員が審査を行い、順位換算法により3位までを表彰しました。男子、女子ともに声の出ていたクラスや、入場、退場、整列のしっかりしていたクラスなど、どの観点を重く見るか難しい歌合戦でしたが、総合的に評価を行いました。
 クラス発表の前後に、発声練習のため、歌合戦のまとめのため、学年全員で校歌を歌いました。
 表彰の後の第3学年全員の合唱には審査員の教員も加わり、第3学年の生徒のいきいきとした表情が印象的な歌合戦となりました。

進路行事

 秋は「進路行事の秋」でもあります。

 3年生は就職試験の第一陣が終わり、進学ではAO入試、推薦入試が始まり、また、一般入試に向けての準備が佳境に入りました。
 2年生は10月5日に希望する進路別の見学会を実施し、30箇所の学校や企業にお世話になり、ほとんどの生徒が午前と午後で異なる進路先を訪問しました。
 1年生は進路に向けた面接練習の一環として、10月4日にマナー講座を実施しました。
 面接は就職する際に必ず課されるものですが、進学希望の生徒も上級学校卒業後は就職をするので、全ての生徒に面接の準備が必要です。
 社会人として必要なマナーを身に付けるとともに、「会社でいっしょに働きたいと思われる生徒に育てる」、「会社の取引相手と円滑に仕事を進めるコミュニケーション能力を育てる」ことを目標に、さまざまな教育活動をとおして生徒を育成しています。

鳩高祭オープニングセレモニー

 鳩高祭が始まりました。

 鳩高祭が始まりました。1日目の9月7日(金)に行われたオープニングセレモニーで、「おもてなし」について校長から全校生徒に次のように語りました。
 前日発生した大地震は北海道に甚大な被害をもたらしていますが、北海道の人達のことを胸にきちんととどめながら明るく「おもてなし」を実行する2日間の鳩高祭にしてほしい。
 この夏、鳩ヶ谷高校の生徒は希望者36名が東北地方へ被災地ボランティアに出かけています。鳩高祭ではその報告の展示もしています。被災地の方々の痛みを分かる生徒に、今大変な思いをしている人がいることを忘れずに元気で学校行事を進めてほしいと思います。

愛の血液助け合いの集い

 愛の血液助け合いの集いで埼玉県知事感謝状の贈呈を受けました。

 7月31日に埼玉会館で行われた愛の血液助け合いの集いにおいて、本校が埼玉県知事感謝状をいただきました。
 一般の団体を含め20組が感謝状を受けましたが、このうち鳩ヶ谷高校など県立高校は3校が贈呈を受けました。鳩ヶ谷高校では毎年、献血バスを呼び、希望生徒による献血を実施しています。長年に渡る本校の献血推進活動に対して、埼玉県知事感謝状が与えられました。
 愛の血液助け合いの集いでは、血液が長期保存できないという説明がありました。16歳になると行うことのできる献血。これからも継続して献血に協力していきたいと思います。

球技大会開会式

 球技大会開会式で生徒を激励しました。

 7月13日の球技大会開会式で生徒を激励しました。
 先日の期末考査で生徒がテスト勉強に励んでいたころ、世の中ではさまざまな出来事がありました。サッカー・ワールドカップで盛り上がっている一方で、国内では西日本豪雨により甚大な被害が発生しました。被災された皆様に心からお見舞いを申し上げます。
 開会式で生徒に、日本は災害の多い国であるが、災害に備え、「知力・体力・思いやり」を伸ばしていこう、「知力・体力・思いやり」を伸ばす教育活動として球技大会などの学校行事がある、という話をしました。
 暑さに負けずに自分を鍛えるよう激励しました。

円盤投

 陸上競技部3年生の出光未来君が関東高等学校陸上競技大会に出場しました。

 6月18日(月)に群馬県で行われた関東大会において、陸上競技部3年生の出光未来君が男子円盤投に北関東の代表24名の1人として出場しました。3年間積み重ねてきた成果を十分に発揮しましたが、17位という成績で入賞を果たすことはできませんでした。
 大会が行われた陸上競技場には鳩ヶ谷高校陸上競技部の他の部員たちも駆けつけました。3回にわたる出光未来君の投てきのたびに、部員全員が立ち上がり、試技のタイミングに合わせて声を出し、一丸となってパワーを送っていました。

英検準2級

 英検準2級の取得を目指しています。

 全国高等学校長協会の総会・研究協議会に出席しました。5月23日と24日に大宮ソニックシティホールで行われた総会・研究協議会において、文部科学省の担当者からさまざまな行政説明を聴くことができました。グローバル人材を育成していく観点に立ち、文部科学省の外国語教育推進室長からは英語力の目標について説明がありました。中学生は卒業までに英検3級以上を、高校生は卒業までに英検準2級以上を大半の生徒が取得してほしいというお話でした。
 実は、今年度から鳩ヶ谷高校では英検準2級に向けた取組をはじめています。1年生のアドバンスクラブには49名の希望者が所属し、部活動と両立を図りながら学習習慣の確立に向け努力しています。この1年間の目標は英検準2級の取得です。
 学習は継続することが大切です。目標を持って学習と部活動の両立を実現できるよう支援しています。

入学式・始業式を実施しました

 入学式と始業式を実施しました。

 4月9日に入学式と始業式を実施しました。
 平成30年度は281名の生徒が入学しました。そして入学式の直後に校歌紹介を行いました。吹奏楽部の演奏に合わせ、合唱同好会、弓道部、女子バレーボール部、演劇部、生徒会本部の生徒が校歌を斉唱しました。早く新入生にも校歌を覚えてほしいと思います。
 入学式に先立って、2年生、3年生は1学期の始業式を行いました。始業式でも校歌を斉唱しました。しかし、準備していた伴奏CDの不具合で、伴奏なしで実施しました。それでも、生徒は動じることなく校歌を歌い切りました。
 1年生、2年生、3年生がいっしょに校歌を歌う機会が楽しみです。

サクラサク

 学校の桜が満開です。

 平成29年度が終わろうとしていますが、3月の最後の週はたいへん暖かく、桜がすっかり咲きました。桜は満開を迎えると同時に散り始めます。平成30年度の入学式まで、桜はとても持ちそうにありません。
 桜と同時にハナズオウも咲き始めました。季節ごとに、鳩ヶ谷高校ではいろいろな花が咲きます。
 入学式では新入生の胸に、卒業式では卒業生の胸に、園芸デザイン科の生徒が製作した「コサージュ」の華が咲きます。
 また、9月に行われる文化祭の後夜祭に続いて、鳩ヶ谷高校のグランド上空では「花火」の華が咲きます。近隣にお住いの皆さんにも見上げてほしいくらいの大輪が咲きます。残念ながら文化祭一般公開の後に行われるため、学校の敷地から見ることができるのは在校生だけになります。
 園芸デザイン科の温室の中では四季を問わず、外では四季折々の花が、鳩ヶ谷高校では咲いています。

部活動の活躍

 2週間にわたって、運動部や文化部が活躍しています。

 専門学科の園芸デザイン科による卒業作品展が始まった2月3日に、運動部では卓球部と男子バレーボール部が、それぞれ新人戦の県大会に出場しました。2つの部活動同時のダブル進出です。どちらの部も県大会では途中で負けてしまいましたが、大活躍でした。
 文化部では、書道部が川口市アートギャラリー・アトリアで行われる川口市書き初め展に出展します。2月7日から2月12日まで、いずれも10時から18時までの開催です。
 また、写真部は校外展を川口総合文化センターリリア3Fギャラリーで開きます。2月10日(12時から19時まで)、2月11日(9時から19時まで)、2月12日(9時から12時まで)の3日間の開催です。
 運動部や文化部への応援をお願いいたします。

川口市「はたちの集い」の協力

 園芸デザイン科が、川口市の「はたちの集い」に協力しました。

 1月8日の成人の日に行われた川口市「はたちの集い」に、園芸デザイン科が協力をしました。
 川口市の成人式である「はたちの集い」が川口総合文化センター(リリア)メインホールを式典会場として開催され、メインホールのステージを飾る花を園芸デザイン科の2年生と1年生が制作しました。式典の協力は毎年恒例のこととなっていますが「はたち」を迎える方々にとっては一生に一度のお祝いであり、ステージ上の花瓶に花をいけることは大変光栄なことです。
 川口市在住で園芸デザイン科のみならず普通科や情報処理科の卒業生は、後輩たちの祝福を喜んでくださったと思います。

防災避難訓練

 防災避難訓練を実施しました。

 12月21日に、防災避難訓練を実施しました。
 今回は、地震発生とそれに引き続く火災発生を想定した訓練を行い、全校生徒が校庭に避難しました。
 川口市南消防署鳩ヶ谷分署の署員の方に訓練の様子を見ていただき、講評を受けました。全校生徒の避難完了に6分20秒を要しましたが、119番通報から消防自動車到着までの時間が普通5、6分であることを考えると適正な時間であったという評価でした。万一の火災の場面でも、このような状況であれば消防署が直ちに消火活動に取り掛かれるというお話しでした。消防自動車の到着時に負傷者と行方不明者が把握できていることが望ましいという説明もいただき、6分20秒の中で行った点呼を含めて防災に備えた訓練ができました。
 この日のような訓練を繰り返すことによって、また、過去の災害を教訓とすることによって、万一の際にも、とっさに正しい行動が取れるようにしていきたいと考えています。

英検IBAの実施

 英検IBAを実施しました。

 11月2日(木)5時間目に、英検IBAを実施しました。一昨年から始めて3回目になりますが、今年も1年生、2年生、3年生の全員が受検しました。
 英語教育において、「聞く」「話す」「読む」「書く」の4技能をバランスよく育成することが大切です。リーディングとリスニングの出題比率がほぼ均等な英検IBAを全校生徒に実施し、一人ひとりの学習のステップアップと学校全体の英語力の向上を図っています。

1冊の本

 10月2日に実施した全校集会で1冊の本を紹介しました。

 「あのね、かなちゃんに聞いてほしいことがあるの」という本を、10月2日に実施した全校集会で生徒に紹介しました。
 この本は、埼玉医科大学の儀賀理暁(ぎがまさとし)先生がお書きになったもので、儀賀先生から1年生は前の週の木曜日に「がんと命に関する講座」というタイトルで講演を伺ったところでした。2年生、3年生は前の年に儀賀先生からお話を聞いていて、鳩ヶ谷高校にゆかりのある先生が執筆した本です。
 本の内容と生徒が聞いた講演とは重なるところが多く、がんについて、命について書かれてあります。「まえがき」、「プロローグ」、「エピローグ」のひとつひとつが小さな物語になっていて、この本には全部で9つの小さな物語が収められています。鳩ヶ谷高校で行っている朝読書に最適な本です。
 たくさんの生徒が充実した読書の秋を送ることを期待します。

遅刻防止週間

 挨拶励行と同時に遅刻防止に取り組んでいます。

 9月19日から9月22日まで、本年度第2回の挨拶励行及び遅刻防止週間を実施しました。
 この一週間は、始業前に生活委員が生徒玄関に立ちます。協力してくださる保護者の方といっしょに、登校する生徒を「おはようございます」の挨拶で迎えます。
 挨拶を交わす姿や、始業が近づき生活委員の「あと何分ですよ」の声に小走りになる生徒の姿が見られます。
 挨拶をすること、時間を守ることは、充実した1日を過ごすための大切な習慣になります。

フラワーアレンジメント競技会

 フラワーアレンジメント競技会が実施されました。

 8月28日に、平成29年度埼玉県学校農業クラブ連盟フラワーアレンジメント競技会が本校を会場として実施されました。埼玉県内の農業関係高校の代表が集まり、フラワーデザインに関する技能を競い合いました。
 午前はスパイラルブーケを製作し、午後はアレンジメントを製作して、午前と午後の審査の合計で最優秀、優秀が決まります。審査は専門の先生に当たっていただきました。
 この競技会の上位2名は、本年度10月に行われる全国産業教育フェア秋田大会に出場します。
 8月28日の競技会において、本校の代表が入賞を果たすことはできませんでしたが、園芸デザイン科の生徒達が大会の運営を担ってくれました。
 日頃の学習の成果を、競技面でも運営面でも十分発揮することのできた1日となりました。

ボランティア同好会の社会奉仕

 ボランティア同好会の生徒が植樹のお手伝いをしました。

 鳩ヶ谷ロータリークラブによる川口市内の植樹に、ボランティア同好会の生徒がインターアクトクラブの活動として参加しました。
 7月10日に鳩ヶ谷小学校と里中学校で、7月12日に鳩ヶ谷中学校と八幡木中学校で、「やまぼうし」の木を植えました。合わせて16人の生徒がお手伝いをしました。
 「やまぼうし」は淡黄色の小さな花をつけます。花言葉は「友情」です。それぞれの学校での友情と、小学校、中学校、高校の間での友情が、「やまぼうし」の成長とともに育まれることを祈りながら活動しました。
 心温まる生徒の活動でした。

1週間の出来事

この1週間に、3つの出来事がありました。
全校集会、体育祭、関東高等学校弓道大会の3つです。

5月31日(水) 全校集会
 1時間目の授業の前に、全校生徒が体育館に集まり、私から4つの話をしました。
  〇 交通事故に遭わないように自分を守る。
  〇 不審者に気を付ける。
  〇 熱中症に関して正しい対応をする。
  〇 自他の生命を大切にする。

6月2日(金) 体育祭
 前日の予行は天候が不安定でしたが、体育祭当日は生徒の願いが叶って滞りなく実施できました。
 個人種目では1年生に光るものがありましたが、団体競技では2年生、3年生が活躍しました。
 目立たない所で部活動の生徒が係として体育祭を支えてくれました。
 全生徒の自覚で体育祭がスムーズに執り行われました。

6月3日(土) 関東高等学校弓道大会
 弓道部が女子団体で「関東高等学校弓道大会」に出場しました。
 山梨県で行われた「関東高等学校弓道大会」では、予選の1回目を2位で折り返しましたが、残念ながら翌日のベスト16に残ることができずこの日での敗退となりました。
 関東大会にまで進むことができたのは、3年間の練習の賜物です。
 弓道部の活躍を讃えます。

PTA・後援会総会

 5月13日に、PTA・後援会総会が開催されました。総会で私から保護者の皆様に、インターネットについてお話ししました。


 保護者の皆様に、インターネットの危険性についてお伝えしたいと思います。スマートフォンやコンピュータを使って、インターネットに接続しない日はないという人が増えています。私もその内の1人です。

 大変便利な世の中になった一方で、インターネットの利用には危険が伴うということを認識しなければなりません。

 いろいろな危険性がある中で、2つを取り上げたいと思いますが、その前に、鳩ヶ谷高校の携帯電話使用規定について改めて、確認をさせていただきます。校内での携帯電話の使用は禁止で、生徒が携帯電話を所持する場合は、朝読書の前までに電源を切り、バッグやロッカーにしまって、帰りのSHRまで、一切、携帯電話を手にしない、というのが本校のルールになっています。

 携帯電話、スマートフォンを持っている生徒が少なからずいる状況で、インターネットに接続する機会もあると思います。その危険性の1つは、個人情報です。氏名や学校名などが特定できると、よからぬことを考える人に悪用される場合があります。自分では個人情報は出していないつもりでも、例えば部活動の話題から氏名や学校名が判明することにつながります。自分の個人情報でだけでなく、他人の個人情報にも気を付けなければなりません。また、写真や動画から個人情報が分かることがあります。御存じのとおり、GPS機能によって写真や動画から位置情報が判明しますので、何げなく撮った自宅や学校の写真をインターネットに掲載することにより住所が知られてしまうという結果になります。

 怖いですね。

 もう1つ、インターネットの危険性は、コミュニケーションの特殊性です。ラインやツイッターのほか、いろいろ便利で楽しいSNSが登場しています。インターネットで情報を伝える場合、十分注意が必要です。具体的な事例をお話しします。

 Aさんに友達のBさんから「明日、9時に行くね。」と連絡が入ったので、AさんはスマートフォンでBさんに「何で来るの。」と返事をしたところ、大きなトラブルになりました。もう、気が付かれた方がいると思います。Aさんは「明日、歩いて来るの、自転車で来るの。何で来るの。」と聞いたつもりでしたが、Bさんは「どうして、あなたなんかが来るのよ、来なくていいのに。何で来るの。」と受け取りました。この後、二人は絶縁状態になってしまいました。

 このようにインターネット上の「言葉」では誤解が生じ易く、激しく言い争っているサイトも見受けられます。インターネットによるコミュニケーションには特殊性があり、予期せぬ危険性をはらんでいることを認識しなければなりません。

 お話ししたインターネットの危険性については、さまざまな角度から今後、学校で指導してまいります。

 御家庭で、お困りになったり、疑問に思ったりすることがございましたら、学校にお知らせください。

 よろしくお願いいたします。

平成29年度入学式

 昨日、平成29年度入学式が行われました。入学式で、私から新入生にメッセージを送りました。


 本校は昭和六十三年に創立され、今年、三十周年を迎えます。普通科、園芸デザイン科、情報処理科のそれぞれが三十年の歴史を重ねてまいりました。三学科の特色を生かし、本年度以降、一年生で学科のミックスホームルーム、すなわちミックスクラスの実施や二年生になり学科別クラス編成の下では普通科で進路希望に応じ特進クラス、総合進学クラスに別れた学級編成、二年生、三年生になっての三学科横断総合選択制の導入といった新たな取組を進めていきます。 

 新入生の皆さんは創立三十周年という節目に入学するとともに、本校の新しい学びを体験できる世代になります。 

 初心忘るべからず。これは、およそ六百年前、能を大成した世阿弥が書き残した言葉です。この言葉を知っている人が多いと思います。新入生の皆さんは今日の喜びを忘れずに、高校三年間を過ごしてください。 

 前途洋々たる皆さんに、高校生活のスタートにあたって、心がけて欲しいことを三つ話します。 

 一つ目は、「学び続ける」ということです。エー・アイ、人工知能がプロの囲碁棋士を負かしてしまう時代になりました。将来、半分の仕事がコンピュータにとって代わるという予測が出ている時に必要とされる資質・能力は「学び続ける力」です。学校の授業以外に、例えば毎日2時間学習しよう、といった目標を持って高校生活に臨んでください。高校時代、さらに社会に出てからも学び続けることで、皆さんに活躍のチャンスが巡ってきます。 

 二つ目は、「規律を守る」ということです。どんな社会にもルールがあります。そのルールを守るからこそ、円滑な活動が生まれます。ルールの内容は違っていても、高校三年間の規律が守れればどんな社会でも通用します。本校は、頭髪をはじめ身だしなみについて厳しく指導いたします。規律を守り社会の一員となってください。 

 三つ目は、「友を得る」ということです。私たちは、バーチャルではない世界、仮想ではない現実の世界に生きています。学校で得られる友は、現実の世界を歩む私たちの支えになります。助けてもらったら、今度は助けてあげる。そんな「友を得る」ことができるよう人間関係を構築していくことを願います。 


《校長日誌》平成28年度修了式 サザエさんから学ぶこと

 本日は平成28年度修了式でした。3年生が卒業し、1・2年生だけの修了式です。来年度に向けての話をしましたので紹介します。

 本日で平成28年度が終わります。春になります。桜が咲きます。節目の季節です。生徒諸君だけでなく、私たち教員も4月に向けて「やるぞ」という気持ちを切り替えるよい時期です。

 

 今日は毎週日曜日の午後6時30分からテレビ放映されるアニメの「サザエさん」をとおして、家族の絆について考えてみたいと思います。

 

 アニメの「サザエさん」は昭和441969)年10月からテレビ放映が始まりました。私が幼稚園の時です。「サザエさん」の登場人物は結構覚えていますよね。磯野家は波平とフネ、カツオ、ワカメ、フグ田家はマスオとサザエ、タラちゃんです。どんなことでも話し合える関係性が築かれ、維持されており、お互いを認め合い、尊重し合い、相手の意見を受け止めています。誰もが共感かつ納得でき、お手本ともいえる家庭環境だと思います。

 

 もうひとつ言えるのは、磯野家全員が「陽」つまりボジティブな人たちだということです。温かみ・温もりを十二分に感じることができます。殻にこもったり、心を閉ざしたり、相手をつっぱねたり、悪口を言い合ったりはしません。これも非常に重要なポイントです。

 

アニメ「サザエさん」では、ケータイやテレビゲームなども登場していません。カツオ君とともにマンガが出てくるくらいで、一日中ケータイ・スマホを肌身離さず持っていたり、ブログ・ツイッター・LINEをしている人など当然いません。サッカーや野球など健康的なものばかりです。

 

現代は、良く言えば、科学技術が進歩し、物が豊かになり、バリエーションも大きく広がりましたが、大多数が二次元・バーチャルに浸かっています。現実世界でのあいさつ・コミュニケーション方法・接し方をまったく分かっていません。「サザエさん」は、人との触れ合い、コミュニケーションについて真剣に考えさせてくれます。「きちんと挨拶をする」「目上の人への接し方」「悪いことをしたら怒られる」「怒られたらきちんと反省する」「何かしてしまったらきちんと謝る」「兄弟や年下の子への接し方」「家族の大切さ」「地域の人との交流、その大切さ」など、何気ない日常生活のワンシーンにも当たり前のことですが、大切な教訓がたくさんちりばめられています。

特に印象的なのは、家族全員で食卓を囲む夕食シーンです。本当にほのぼのしていて、温かくて、見ているだけで心癒されるものがあります。家族全員で顔を合わせ、その日の出来事などを話して、家族で考え・感情・体験・教訓の共有をする。そして、夕食シーンの最後は、ほとんどの場合、家族全員で笑い合うところで終わります。そのように、家族で自然に笑みがこぼれることは非常に重要なポイントです。

 

アニメでありながら、限りなく現実に近い、そして限りなく理想的。ごく普通の一般庶民の設定でありながら、ユニークさ・ストーリーがあり、いつ見ても飽きない、温かい気持ちになれる。そうした点が、「サザエさん」の魅力だと思います。

 

《校長日誌》弓道部、東日本高校弓道大会に出場

本校の弓道部が本日と明日の埼玉県立武道館(上尾市)で開催される東日本高校弓道大会に埼玉県代表として出場します。3月16に本校体育館で弓道部の壮行会を開催しました。主将からの抱負の後、出場選手7名に対して、校長、生徒会長からの激励の言葉があり、最後に校歌を全校で斉唱しました。鳩ヶ谷高校の登場は3月19日(日)午前1155分頃、3月20日(月)は午前1042分頃になります。埼玉県立武道館に特設弓道場が設置されますでの、2階フロアーからの応援が可能です。私も激励に行こうと思っていますが、皆様の応援もよろしくお願いいたします。

「初心の人、二つの矢を持つことなかれ。後の矢を頼みて、始めの矢に等閑(とうかん)の心あり。」徒然草の作者、吉田兼好が弓の師匠に言われた言葉だそうです。弓の初心者は、矢を射るとき二本の矢を持ってはならない。後の矢を頼りにして、最初の矢をいい加減にしてしまう。「二本目は無い」「次は無い」と思って、練習するのが、物事の上達のコツだそうですが、人生にも通じる箴言だと思います。鳩ヶ谷高校弓道部の健闘を祈っています。

《校長日誌》第27回卒業証書授与式

 本日は、鳩ヶ谷高等学校の第27回卒業証書授与式でした。276名の卒業生が立派に旅立ちました。昨日3月10日が平成29年度入学許可候補者の発表があり、出会いと旅立ちの春を感じます。校長になって壇上から卒業生一人一人の顔を見るといろいろな出来事を思い出し、胸がいっぱいになってしまいました。今回は式辞の内容を紹介します。

 暖かさと寒さが交互に行き会いながら、校内の木々にも春の訪れが感じられてまいりました今日の佳き日に、多くの御来賓の皆様方、並びに、多数の保護者の皆様方の御臨席を賜り、「第27回卒業証書授与式」を挙行できますことは、卒業生はもとより、私たち教職員にとりましても、この上ない喜びでございます。

 

 

 ただ今、卒業証書を授与いたしました276名の卒業生の皆さん、卒業おめでとうございます。心からお祝い申し上げます。 

 

 皆さんは、入学以来3年間、しっかりと高校生活を送ってきました。特にこの1年間、鳩ヶ谷高校の最上級生として、日々の授業をはじめ、体育祭、鳩高祭での圧倒的な団結力、園芸デザイン科の農業クラブや学科行事、情報処理科の検定試験や学科行事、進路実現に向けた面接練習など、さまざまな場面で真剣に、時には楽しく取り組んでいた姿が浮かんできます。

 

 

 卒業生の皆さん、本日、鳩ヶ谷高校からそれぞれの夢と希望を持って、新たな道へ歩み出していきます。皆さんが歩み出す今日の社会は、ちょうど6年前の今日、平成23年3月11日午後2時46分に発生した東日本大震災からの険しい復興への道のり、混沌とした国際情勢、不安定な経済状況など、課題が山積しています。このような時だからこそ、一人一人の「こころ」と「本気」が大切です。

 

 

 平成23年3月11日、想像を絶する東日本大震災の被害に私たちは言葉を失い呆然としました。被災地の報道の合間にテレビで流れていた詩を皆さんは覚えていますか。当時、CMが自粛される中で、民放でACジャパンの意見広告が繰り返し放映されていました。このような映像です。

 

 高校の友人2人と電車の中でふざけあう自分は、妊娠している女性を見かけますが見過ごしていると、この女性に席を譲る若い女性を見て、自分の不甲斐なさを強く感じます。友人と別れ、歩道橋で杖をつきながら階段を登るお年寄りをいったんは通り過ぎた自分ですが、戻ってお年寄りを手助けした自分。

 

 その30秒の映像に、埼玉県が生んだ詩人・宮澤章二さんの『行為の意味』から抜粋要約したフレーズが重なります。

 

 

 「こころ」は

 

 だれにも見えないけれど

 

 「こころづかい」は見える

 

 「思い」は

 

 見えないけれど

 

 「思いやり」は

 

 だれにでも見える

 

 その気持ちをカタチに。

 

 

 大震災に遭遇しながらも、節度を失わず、悲しみに耐え、譲り合い、助け合う被災地の皆さんの姿は、私たちに「こころ」や「思い」がこの時代に大切なことを再認識させてくれました。

 

 卒業生の皆さん、皆さんの素晴らしい「こころ」と「思い」を、しっかりと「カタチ」にしてください。

 

 

 卒業生の皆さん、皆さんは鳩ヶ谷高校の3年間でさまざまな場面で活躍をしてくれました。例えば、今年2月に情報処理科3年生のチームエレクトロの4名の諸君は、法政大学で開催されたクエストカップ2017全国大会に出場しました。全国13,000人の中高生が、実在する企業から出された答えのないミッションに探究心旺盛に応えるのがクエストエデュケーションという教育活動です。

 

 

 キミは何かに本気になったことがあるか

 

 負けられない勝負。手に入れたい大好きなもの

 

 絶対にやり遂げたい大切なこと

 

 そんなものを前にして

 

 人は、死にものぐるいになることがある

 

 成功するか、失敗するか、結果は誰にも分からない

 

 だけど、持てる力のすべてを振り絞り

 

 何とか届けと、手を伸ばす

 

 本気になれば、なんだってできる

 

 本気になれば、奇跡だって起こせる

 

 本当に望む未来に向けて歩き始めよう

 

 さあ、人間の本気を、見せようじゃないか!

 

 

 これは、大学生ボランティアが朗読してくれた大会テーマです。熱く語る大学生の言葉に、大人である私も忘れかけていた「本気」という気持ちが大きく揺さぶられました。大人になると、いくつもの困難に出会うことがあると思います。そのような時、皆さん思い出すのです。思い出がたくさん詰まったこの鳩ヶ谷高校を。そして、「本気」の炎を燃やし続けましょう。

 

 

 卒業生の皆さん

 

元気に挨拶してますか。 挨拶は自分を伸ばしてくれます。

 

他人に優しくしてますか。 他人への優しさは自分を見抜く力をくれます。

 

夢を諦めていませんか。 夢は今を楽しみ前進する原動力です。

 

志高く持ち続けてください。

 

 

 最後になりましたが、卒業生の保護者の皆様、お子様のご卒業、心からお祝い申し上げます。皆様には、PTA会員として、本校の教育活動に対し、温かい御理解とお力添えをいただきましたことに厚く御礼申し上げます。

 

 

 卒業生の皆さんの、これからの大きな活躍を心から願いまして、式辞といたします。

《校長日誌》鳩ヶ谷高校写真部校外展始まる

 今日から明日2月26日まで(25日は午前 9時〜午後7時。26日は午後5時まで)JR川口駅前の川口リリア3階展示ギャラリーで、鳩ヶ谷高校写真部が校外展を開催しています。さっそく、見学に行ってきました。9名の写真部員の力作が展示されています。3年生の3名は最後の展示会です。パンフレットでは部長が「この日のため、1年生はきれいにプリントすること、作品で思いを伝える努力をしました。2年生は部活動内の世代交代に向けて、上級生の自覚を持ち、日々の活動を引っ張ってきました。3年生は最後の作品披露の場となります。3年間の集大成として、1枚1枚の写真に心を込めて焼き上げました。」と挨拶しています。鳩ヶ谷高校写真部は今では珍しくなった銀塩写真です。1枚1枚を学校の暗室で現像したものです。写真パネルだけでなく、各自が制作したアルバムも展示しています。是非とも高校生の豊かな感性をご覧いただければ幸いです。

《校長日誌》推薦BOOK 伊東 潤『国を蹴った男』

 歴史は勝者の記録と言われます。確かに戦いに敗れた者の記録は葬り去られてきたのは古今東西同じでしょう。でも、生きていた証を検証したり、発掘したりするのは歴史の醍醐味でもあります。

 今年のNHKの大河ドラマは柴咲コウさん主演の『おんな城主直虎』です。ここで重要な人物である戦国武将 今川義元(15191560) を落語家の春風亭昇太師匠が演じています。今川義元 は桶狭間の戦い(1560)で織田信長の奇襲にあい、討ち死にしています。今川家は嫡子の今川氏真(15381615)が継ぎますが、戦国大名としての今川氏は1568年に滅亡しています。その今川氏真を描いた歴史小説に『国を蹴った男』があります。

 作家 伊東 潤さんは、2013年にこの小説で吉川英治文学新人賞を受賞されています。「死の恐怖は常に隣り合わせだったが、その反面、生きている喜びも大きかった。そんな時代が描きたくて、私は作家になった」と言っています。

主人公は、京都にある蹴鞠(けまり)工房で職人頭をしている五助という男です。師匠の工房を継承できると思っていましたがが、訳あって継ぐことができず、駿河国(現在の静岡県)で働くことになります。五助の雇い主は今川氏真。父親は戦国大名の今川義元ですが、今川氏真は戦国の世になりながら、戦を好まず和歌と蹴鞠を好みます。子供のような素直な心根の今川氏真に自分の命もかけた五助に男気を感じます。父親の今川義元が上洛の途中に1560年に桶狭間で織田信長に討たれます。時代は、今川氏真に和歌と蹴鞠の生活を許さず、盟友であった武田信玄、徳川家康に攻められ、ついに戦国大名としての今川家は滅亡します。戦国大名としてはダメダメな人ですが、何か光るものがあります。和歌や蹴鞠の腕は一級、とにかく趣味に生きた人ですが、結果として厳しい戦国時代を生き延びます。戦国大名としては優柔不断ですが、人として大きいところがあり、不思議な魅力を感じさせてくれます。歴史小説なので創作ではありますが、切なくなったり温かくなったりする、心温まる歴史小説になっています。ご一読ください。

《校長日誌》学校評価懇話会

2月10日、学校評議員会のあと学校評価懇話会も開催されました。学校評価懇話会は、平成17年度から設置されており、 学校の教育活動に対する意見・要望 、目指す学校像、重点目標についての意見交換、評価項目、具体的方策についての意見交換、学校自己評価結果報告に基づく学校関係者による評価の実施などを目的としており、学校評議員の他に、保護者代表、・生徒代表などから構成されています。平成28年度の学校評価懇話会委員は、学校評価懇話会委員を兼務している5名の学校評議員の他に、PTA後援会代表、生徒代表など11名です。当日は8名の委員が出席しました。

学校は、管理職の他、教務部、進路指導部、生徒指導部、各学科、各学年から主任等が出席しました。校長が平成28年度学校自己評価システムシートの取組について説明した後、教頭が生徒・保護者アンケートの集計結果と分析について説明をしました。各学年主任が各学年の取組について説明後、教頭が各分掌の取組概要について説明をしました。

協議では、大きく学力向上、進路指導、生徒指導の3つの観点からの意見交換を行いました。生徒代表からは、

○ 先生方の授業のペースが速すぎたり、わかりにくい授業がある。教え方のうまくない先生は、教え方のうまい先生の授業を参考にしてほしい。先生の教え方で授業での達成感が決まると思う。

○ 「進路ノート」をもっと活用し、普段の授業や総合的な学習の時間などで活用すると、生徒ももう少し進路や勉強のことを意識すると思う。

○ 先生方には「○○ができていない」というアドバイスではなく、生徒がやる気が起きるアドバイスがほしい。

○ 2年生3学期の進路バス見学会はとても良い経験になった。もう少し早い時期に実施してくれると、生徒も進路を考えるきっかけができると思う。2年生の初めから、進路についてきっかけづくりを強力にしてもらいたい。

○ 先生方は、もっと生徒一人一人に向かい合ってもらいたいと思う。1学期だけでなく、もっと二者面談をしてほしい。生徒の中には、先生に相談したくても忙しそうにしているから遠慮している生徒もいる。

○ スカート丈はなかなか直らないので、全校集会などで徹底したらよいと思う。

○ 授業の始めにスカート点検をやるのは良いと思う。スカート点検をする反面、きちんとしている生徒もいるので、時間がもったいない。スカートの短い生徒だけを呼び出して指導してほしい。

○ 整容指導では、注意しても変わらないのであれば、生徒と保護者にしっかりと説明した方がよい。ただ怒るだけでなく、説明して理解と納得させる必要があると思う。

などの発言がありました。私たち教員がしっかりと受け止めて対応しないといけないと思いました。

 また、学校評議員や保護者からは、

○ 保護者に学校の通知文が届かないという声を聞く。学校ホームページやメールの活用など工夫があるとよい。

○ スカート丈は、自分の娘も高校生の時に注意してもなかなか直らなかったが、娘が「自分が母親になって高校生 の時に注意されていた意味がわかった」と言っていた。大変だと思うが、粘り強く指導してもらいたい。

○ 生徒の帰宅時間が遅いというアンケート結果がある。6月にも指摘したが、生徒の安心・安全の観点から、教員の多忙化解消の観点からも、部活動を含めた完全下校時間を設定する必要がある。

○ 今回のような生徒の声を聞く場を設定するとよい。生徒の声をしっかりと受け止めて改善に取り組んでほしい。

 学校評価懇話会でも、生徒・保護者・有識者から、建設的な意見を多数いただきました。特に、生徒からの「教え方のうまくない先生は、教え方のうまい先生の授業を参考にしてほしい。」という指摘は、我々教員が真摯に受け止めなければならない点です。「授業が勝負」の気概で授業に臨みたいと思います。

《校長日誌》人間の本気

昨日は、鳩ヶ谷高校の情報処理科の生徒が参加する行事が重なりました。一つは、法政大学で開催されたクエストカップ2017全国大会、もう一つはイオンレイクタウンで開催された開発商品販売会です。午前中は法政大学市ヶ谷キャンパス、午後はイオンレイクタウン(埼玉県越谷市)に行き、生徒諸君を激励してきました。

クエストカップ2017全国大会は、クエストカップ実行委員会と()教育と声の探究社が主催する、実在の企業や人物を題材に、現実社会から「生きる力」を学ぶ教育活動です。6企業から出されたミッションに中学生・高校生がプレゼンテーションで応えるものです。今年度は全国約13,000人の中学生・高校生から代表78チームが法政大学に集まりました。答えのない課題に、仲間で話し合い、考え抜き、生み出した探究の成果を発信しました。会場には、法政大学を始め多くの大学ボランティアも参加し、会場は熱気に包まれていました。審査委員長の 米倉 誠一郎 一橋大学イノベーション研究センター教授の挨拶から全力疾走でした。鳩ヶ谷高校は、大和ハウス工業株式会社のミッションに、チームエレクトロ(4名)が出場し、「発電テーマパークを作ろう!」というタイトルで力強く、そしてチームワークよく発表することができました。

開発商品販売会は、埼玉県教育委員会の実践的職業教育グローバル事業に関連する取組です。専門高校等の生徒に、各専門分野における高度な知識・技術等を習得させるとともに、国外を含む学校・学科の枠を超えたチームによる商品開発等を体験させ、主体性、創造力、課題解決能力などのグローバル社会に必要な力を養います。これらの取組を通じて、明日の埼玉の産業界を担う人材育成を目指し取り組んでいるものです。今年度は、鳩ヶ谷高校の生徒は商品開発部門で参加し、「ピポリパ」というエスニック風味のピリ辛味のスナック菓子を開発しました。12月には台湾でも販売実習を行い、大好評でした。今回も午後2時には完売し、私がイオンレイクタウンに着いたときには完売後でした。他校の生徒の販売も好調で、午後3時30分の終了時には、埼玉県の高校生の充実した笑顔がイオンレイクタウンにあふれていました。

昨日、とても印象的だった言葉がありますので、紹介します。クエストカップ2017全国大会の開会式での全国大会テーマの朗読です。大学生が思いを込めて語っていましたが、午前、午後の専門高校生の活躍を見て、実感しました。私たち大人も本気を見せましょう。明日からは、埼玉県公立高等学校入学者選抜の出願が始まります。受験生へのエールも込めて紹介します。

 

「人間の本気」(クエストカップ2017全国大会テーマ)

キミは何かに本気になったことがあるか

負けられない勝負。手に入れたい大好きなもの

絶対にやり遂げたい大切なこと

そんなものを前にして

人は、死にものぐるいなることがある

成功するか、失敗するか、結果は誰にも分からない

だけど、持てる力のすべてを振り絞り

何とか届けと、手を伸ばす

本気になれば、なんだってできる

本気になれば、奇跡だって起こせる

本当に望む未来に向けて歩き始めよう

さあ、人間の本気を、見せようじゃないか!

《校長日誌》平成28年度第2回学校評議員会

 210日、第2回学校評議員会、学校評価懇話会が開催されました。2回にわたって、学校評議員会、学校評価懇話会の内容について報告します。第1回は、学校評議員について報告します。
 学校評議員会は、平成14年度から設置されており
、「学校評議員は、校長の求めに応じて、意見等を述べることができる。」と規定しており、「校長は、学校評議員の意見等を学校運営に生かすものとする」と規定されています(埼玉県立学校評議員設置要項第4条)。学校評議員には、「教育に関する理解や識見を有することを条件とし、保護者や学識経験者、地域や産業界等で活躍している人など、幅広い分野から人選し」(「埼玉県立学校学校評議員設置要項」運営上の留意事項について)と規定されています。平成28年度の鳩ヶ谷高等学校の学校評議員は5名の方に委嘱しています。今回は4名の方にご出席いただきました。
 学校評議員会では、次のような意見を頂戴しました。

○ 自学自習ができる個別動画コンテンツがあるのには驚いたが、時代にマッチしている。平成29年度から新1年生全員、新2・3年生の希望者に導入する「スタディサプリ」を授業と連動させると効果があるのではないか。

○ 自分の子供が在籍していた頃よりも、学校自己評価システムシートの方向性が明確になっている。生徒アンケートの数値が低下したのは慣れがあると思う。自分の子供の経験からすると、できるだけ早期に目標を持たせることは大切だ。目標を持てば授業態度も変わってくると思う。

○ 進路指導体制のフレームづくりが大切だ。平成29年度からの取組を考えると、従来の取組にしばられない柔軟な進路指導体制づくりが不可欠だ。進路多様校で進学・就職の両方に対応するので大変だと思う。進学指導は、最近増えている再任用教員の経験なども活用して、早期に新体制を構築してもらいたい。

○ 保護者の立場からすると、整容指導は強く求められている。自信を持って取り組んでもらいたい。最初の1年は大変かもしれないが、3年後には大きく変わっているはずだ。

○ 学力向上、進路指導、生徒指導など全てリンクしていると思うので、一つ変わると他も変わってくると思う。

 校長として、「ご意見を真摯に受け止め、すぐにできること、少し時間をいただくことなどあると思いますが、組織的に取り組んでまいります。」と回答しました。次回は、学校評価懇話会の内容について報告します。


《校長日誌》『推薦B00KS』

 鳩ヶ谷高校図書館のコーナーで紹介しています平成28年度版『推薦BOOKS』が完成しました。鳩ヶ谷高校の教員のお薦め本紹介が載っている冊子です。鳩ヶ谷高校図書委員会が、館報『図書』と隔年で発行しています。今回は、私が掲載した内容を紹介します。以前ここでもご紹介した加藤陽子東大教授の『戦争まで―歴史を決めた交渉と日本の失敗―』(2016年 朝日出版社)を紹介しました。

 この本は、人間関係に悩んでいる人に是非とも読んでもらいたい一冊です。私は地歴公民科(専門は日本史)の教員ですが、歴史上の国々の交渉は、人間関係と重なるという思いも伝えたくて授業をやっていました。

 平成28(2016)年は、歴史教科書に掲載されるような出来事がありました。70年ぶりに選挙権年齢が変更され、20歳以上から18歳以上に引き下げられました。また、国は、民法の成人年齢を現行の20歳から18歳に引き下げるための改正案を検討しています。改正案が成立した場合、施行までに3年間の周知期間を想定していますが、明治9(1876)年に満20歳になった成人の定義が変わります。このように、大きな転換期に私たちは生きています。

 今回紹介する本は、加藤 陽子 東京大学教授が7年前に出した評判を呼んだ『それでも、日本人は「戦争」を選んだ』(2010年)の続編をなす著作です。前作では、17人の中高生を相手に日清戦争から太平洋戦争までを語った講義録で、ポイントを衝いた加藤教授の解説と中高生の生き生きした反応で、日本が戦争にのめりこんでいく過程が実にわかりやすく書かれています。今回は、28人の中高生に対して問いかけながら、昭和という時代になぜ戦争に至ったのかを考える中で、歴史を知ることの意味を伝えています。193040年代の世界的な危機の時代の日本の運命を決めた3つの外交交渉として、満州事変(1931年)をめぐるリットン調査団の報告書(1933年)、日独伊三国軍事同盟の締結(1940年)、そして日米開戦の直前まで続けられた日米交渉(1941年)の選択を検証しています。

加藤教授は、中高生に、講義の目的を「交渉事にぶちあたったとき、なにか、よりよき選択ができるように」するためのシミュレーションだと伝えています。この講義をしたことの背後には、今の日本と世界に対する危機感が流れています。「治安悪化やテロの温床となるという恐怖心から、難民への敵意をむきだしにした排外主義的な示威運動なども起きています。(中略)このような恐れの感情、そして、愛する人が殺害されるのを見殺しにていいのかといった、強い感情が出てくる瞬間が、日本においても将来、きっとある。そのような事態が起きたとき、私たち人間が選択を誤らないために、恐怖にかられた人類というものが、どう振る舞ってきたか、それを知っておくのは重要です」と語っています。

人が「嫌な奴」とみなす相手に過剰に反応するきっかけは、被害者意識、相手が信用できない、不安や恐怖といったものが多いです。その感情が憎悪に転換した時、人は過剰に攻撃的になったり暴力的になったりします。

 自分自身、日本が戦争に向かった歴史を知っていたつもりでしたが、そこに至る道を改めて学ぶ中で、知らなかったことの多さに気づかされました。「歴史のお勉強」がより良き人間関係を選択するために「役立つ」と実感できる一冊です。

 

《校長日誌》2020年、あなたは何をしているでしょう

 今日は二十四節気では大寒です。2月4日の立春まで一年で一番寒いといわれる時期です。昨日は、鳩ヶ谷高校では情報処理科のクエストエデュケーションプログラム発表会がありました。クエストエデュケーションは、(株)教育の探究社が行っている教育プログラムです。商業系の専門学科である情報処理科の「総合実践」の授業で、3年生が実在する6企業からのミッション(課題)に対して、18グループにわかれて情報収集して企画をし、プレゼンテーションを2週間にわたって行いました。3年間で大きく成長した生徒の姿を見て、心強く感じました。
 平成28年に
大手広告会社博報堂が制作したCMに「ライバルは、1964年」という作品があります。日本で初めてのオリンピックが開催された1964年と今を比べると、現代の日本に足りないものが見えてくるかも知れません。当時を力強く生きた人々の、活力と豊かさあふれる姿。その姿を昭和を代表する俳優でありコメディアンである 植木 等(1926~2007)の写真をメインビジュアルに、現代の私たちと比較することで、二度目の東京オリンピックが開催される2020年に向けたポジティブなモチベーションと活力を高めることを目指したCMです。ナレーションと音楽は、さまざまな分野で活躍し、幅広い世代から支持されている星野源さんが担当です。60秒のCMでは、次の内容がナレーションとテロップに流れます。

 

 あの頃の日本人に笑顔で負けるな。

 見る夢の大きさで負けるな。

 人を思いやる気持ちで負けるな。

 暮らしの豊かさだけでなく、

 こころの豊かさでも、ぜったい負けるな。

 ライバルは、1964年

 2020年に向け、日本を考えよう。


2020年、あなたは何をしているでしょう?

《校長日誌》「思い込み」と「がりべん」

 平成29年が本格的に始まりました。今日は第3学期始業式でした。始業式では、新年の挨拶、弓道部の全国大会ベスト16のがんばりを紹介した後、「思い込み」と「がりべん」について話しました。

 今日は「思い込み」と「がりべん」についてお話しします。

「思い込み」とは、深く信じこむことです。思い込みをする人は、ある考え方に執着し、自分が正しいことを言うために、常識・前例・先入観・固定観念などを根拠にすることがあります。自分が信じていることははたして正しいのでしょうか?

さて、皆さんは友達に「勉強している?」と聞かれると、ほとんどの人が「していない」と言うのではないでしょうか。これは、先生方も同じだったと思います。でも、何か変ではないですか。学校は学び合う場ですが、「勉強をしていない」という自己否定的な場と矛盾していますよね。「勉強」という言葉がくせものです。

皆さん、「がりべん」を文字で思い浮かべてください。「がり」が片仮名か平仮名で、「べん」が勉強の「勉」の人が多いと思います。ガリガリと鉛筆の音をたてるようにひたすら勉強をする人をあざけるように使われ、今では勉強することへの批判のように大人も子供も使ってしまっています。とても、ネガティブな表現ですよね。

本来、人間はわかることは楽しいはずです。なぜ、ここまで、学習することに対してネガティブになっているのでしょう。実は、大きな誤解があるのです。

私は、かつて「明治と昭和の勉強」をテーマに授業をするために、いろいろな資料を集めたことがあります。竹内 洋 京都大学名誉教授の資料が参考になりました。「がりべん」は明治時代からあった言葉です。100年前の人たちは、勉強は世のため、人のためにするものであり、自分の利益のためにするものではないというポジティブな考え方でした。100年前でも「がりべん」は批判されていました。漢字で書くとわかりやすい。「我利勉」。つまり、「自分の利益のためにだけに勉強すること」です。自己中心的な勉強をする人のことです。現在でも、自己中心的な人は批判されますよね。

それが今から50年位前の昭和中期に片仮名の「ガリ勉」となり、今では勉強する人をさげすむようなネガティブな表現になってしまいました。本来、人間はわかることは楽しいはずです。なぜ、ここまで、学習することに対してネガティブになっているのでしょう。世界200近い国や地域の中で、勉強すること、つまり学習することが格好悪い、恥ずかしいと思い込んでいる国は日本だけです。なぜ日本人は「勉強」という言葉を煙たがるのでしょうか。謙虚さを美徳とする日本人の価値観の影響があるのかもしれません。「勉強」は江戸時代からあった言葉ですが、努力するという意味でした。明治時代になって学習の意味が加わります。努力しなければならない「勉強」は、苦しくて、つらくて、大変だと思い込んでいるのです。でも学習することは本来楽しいことなのです。
 自分自身の思い込みをもう一度見直しながら、今年一年、充実した年にしましょう。

《校長日誌》充実しているとアッという間に時は過ぎる

 冬休みに入り、鳩ヶ谷高校では運動部、文化部がそれぞれ活発に活動していました。

 今日は、鳩ヶ谷高校の吹奏楽部の第9回定期演奏会を蕨市民会館で開催しました。たくさんの皆様に御来場いただき、ありがとうございました。部員一人一人が、皆様への感謝の気持ちを抱きつつ、日頃の成果を発揮して見事なハーモニーを醸しだしてくれたと思います。

 また、鳩ヶ谷高校弓道部の全国大会出場メンバーが校長室に大会報告に来てくれました。1223日から1225日まで第35回全国高等学校選抜弓道大会が愛知県名古屋市の日本ガイシホールで開催され、鳩ヶ谷高校が女子団体に出場したメンバーです。弓道部の全国大会出場は開校以来初めてです。女子団体では持ち前の集中力を発揮して予選を勝ち抜き、全国ベスト16に残りました。昨日行われた団体決勝では1回戦で敗退してしましましたが、大健闘でした。出場メンバーに今年を振り返ってもらうと「アッという間に一年間が過ぎてしまった」と言っていました。顧問の先生への感謝の念と、自分自身に対する充実感が感じられました。

 年の瀬です。大人になると、バタバタしているうちにアッあっという間に時が過ぎてしまうと感じますが、ひたむきに取り組んでいる高校生の姿からは、本当に元気をもらいます。教員になってよかったなあと感じる一時でした。

《校長日誌》Open your heart to everyone. -心を開こう、誰にでも-

 今日は、平成28年度第2学期終業式でした。弓道部が明日から名古屋市で開催される全国高等学校選抜弓道大会に出場するために今朝出発しましたので、全員で終業式を迎えることはできませんでしたが、健闘を祈っています。今日の終業式では「心を開こう、誰にでも」というテーマで話しましたので、紹介します


 皆さんは、フランケンシュタインを知っていますか。1818
年に英国人女性作家メアリー・シェリー(17971851)が、小説の中で創作した人造人間がフランケンシュタインです。優れた体力・知力と人間の心を持ち合わせていましたが、風貌が醜いものとなり、人造人間フランケンシュタインは人々から怪物として恐れられます。

 今日は、現在テレビで放映されている米国のコンピュータ会社AppleのCM「心を開こう、誰にでも」についてお話しします。このCMは、街の人々に受け入れられたいフランケンシュタインのちょっと奇妙だけど、心温まるストーリーになっています。

 人里離れた山奥に1人寂しく住んでいるフランケンシュタインは、ある晩、部屋でオルゴールの曲をかけながら、それをiPhoneに録音します。録音したクリスマスソングを暖炉の前で一生懸命練習します。翌日、朝に出発しますが、日も落ちて暗くなった頃、ようやくフランケンシュタインは人々が集まる街の広場に到着します。大きなクリスマスツリーの前に立ったフランケンシュタインは、録音してきた音楽を流しながら歌いますが、大人は不可解な眼で見つめます。しかし、5歳ぐらいの一人の女の子が一緒に歌い始め、フランケンシュタインもそれに合わせます。すると、その様子を見ていた街の人達も徐々に歌い始め、フランケンシュタインの目には涙が浮かぶという内容です。

 画面には英語版は“Open your heart to everyone.” 日本語版だと“ 心を開こう、誰にでも” というクレジットが流れます。Appleの公式Youtubeで見てみてください。
 このCMにはもっと深い意味が込められているそうです。それは「Unity=結束、団結」です。確かに今年は世界中で人々がいがみ合う事件が多い年でした。なくならないテロ、宗教対立、民族対立など、人々の絆を分断する大きな出来事がたくさんありました。フランケンシュタインは自分を恐れたり、嫌ったりしている人に受け入れられるために、荒っぽい方法は選びませんでした。小さな女の子はフランケンシュタインが困っていた時に優しく接しました。最後には街の人達が一緒になって歌うハッピーエンドでした。Appleは、こういった壊れた絆を修復して、みんなで結束しようというメッセージをこのCMに込めているそうです。

鳩高生の皆さん。

元気に挨拶していますか。

他人に優しくしていますか。

夢を諦めていませんか。

来年が、皆さん一人一人にとって、鳩ヶ谷高校にとって、絆が深まる年になることを祈っています。元気に全員で1月10日の始業式を迎えましょう。

 

《校長日誌》海外連携商品開発in台湾

 1214日から本日まで、埼玉県の県立高校専門学科の生徒12人(川越総合高校、川越工業高校、鳩ヶ谷高校、鴻巣女子高校)と引率職員7名が台湾に派遣されています。これは、埼玉県教育委員会の実践的職業教育グローバル事業の一環です。この事業は、専門高校等の生徒に、各専門分野における高度な知識・技術等を習得させるとともに、国外を含む学校・学科の枠を超えたチームによる商品開発等を体験させ、主体性、創造力、課題解決能力などのグローバル社会に必要な力を養いうもので、これらの取組を通じて、明日の埼玉の産業界を担う人材を育成することを狙いとしています。
 鳩ヶ谷高校の生徒7名は、3年生の「課題研究」の授業で、台湾で販売する食品を研究開発し、そのうちの代表3名が台湾に派遣されました。
1216日には他校の生徒と一緒に台湾台北のショッピングセンターで開発商品販売会も行いました。また、1215日には台湾の松山高級工農職業学校の生徒との交流会も行い、様々な体験をしてきました。
 台湾での販売商品は、来年2月には埼玉県内でも限定販売予定ですので、また改めでご紹介します。今後の活躍が楽しみです。

《校長日誌》『戦争まで-歴史を決めた交渉と日本の失敗-』

 今日は、日米開戦となった真珠湾攻撃から75年目の日です。新聞各紙では、日米の和解や非戦を誓う言葉がいろいろと報道されています。今年8月、加藤陽子東京大学文学部教授の『戦争まで―歴史を決めた交渉と日本の失敗―』(朝日出版社 2016年)が発行され話題となっています。28名の中高生を対象にした歴史講義がもとになっています。

 日米開戦の前に、世界が当時の日本に「どちらを選ぶか」と真剣に問いかけてきた交渉事は三度ありました。第一は、満州事変に対して当時の国際連盟によって派遣された調査団が作成したリットン報告書をめぐっての交渉と日本の選択です(1932)。第二は、ヨーロッパでの戦争と太平洋での日米対立を結びつけることになった日独伊三国軍事同盟締結についてです(1940年)。第三は、1941年4月から日米開戦直前の194111月までに日本と米国の間で交渉がなされた日米交渉です(1941年)。

加藤教授は「この講義の目的は、みなさんの現在の日々の生活においても、将来的に大人になって社会人になった後においても、交渉事にぶちあたったとき、なにか、よりよき選択ができるように、相手方の主張、それに対する自らの主張を、掛け値なしにやりとりができるように、究極の問題例を挙げつつ、シミュレーションしようとしたことにあります」と述べています。

 当時の日本がなぜより良き道を選べなかったのかを、じっくりと考えることができる一冊です。

《校長日誌》誰にも穏やかな居場所を~読売新聞埼玉版コラムより~

 12月4日付けの読売新聞埼玉版のコラム「支局から」で、徳毛貴文さいたま支局長がコラムを書いていたので紹介します。


 公開中の映画「この世界の片隅に」(こうの史代原作、片渕須直監督)が話題です。舞台は戦時中の広島・呉。見知らぬ土地に嫁いだ主人公・すずは野草で料理を作るなど、物資が減る中で工夫を重ね、1日1日をひたむきに生きます。しかし、すずは空襲で「かけがいのないもの」を失ってしまいます。「ここにいていいのか」と悩むすず。戦争は日常を懸命に生きる人からささやかな居場所すら奪っていくのです。これは過去の物語でしょうか。戦争を「いじめ」「生活苦」「虐待」などに置き換えたらどうでしょう。「いつも時代の誰にも、ふつうの暮らしと穏やかな居場所があってほしい」。映画には、こんな願いが込められているように思います。

 東松山市の河川敷で、井上翼さん(当時16歳)を死なせたとして少年5人が起訴されたり少年院に送られたりした事件で、県教育委員会などの検証委員会が中間報告をまとめました(1130日埼玉版)。そこには、5人が様々な事情で「居場所」を失った様子がうかがえます。

 ある少年は、家庭環境の問題に加えて病気も抱え、人間関係の作り方が身につかないまま高校を中退してしまいました。別の少年は安心して生活できる場所がなく、似た環境の非行少年と外泊を重ねて学校の指導が届かない状態でした。

 子供たちを被害者や加害者にしないため、何ができるのか。ささやかな居場所をどうしたら作れるのか。報告書は私たち大人に、重く問いかけています。


 この文章を、本来、教育のプロであるべき私たち教員はどのように受け止めるべきでしょうか。今回の東松山市の事件について、徳毛支局長が指摘するような問題意識を持って、中間報告の記事を読んでいるでしょうか。

 鳩ヶ谷高校にも多様な生徒が実際に在籍しています。家庭的に恵まれている者もいれば、恵まれていない者もいます。同級生と楽しく高校生活を送っている者もいれば、同級生との距離感を保てずに悩んでいる者もいます。私たち教員一人一人がリアリティを持って、生徒一人一人の変化に気づき、しっかりと居場所があるように見守ってあげましょう。そのためには、私たち教員が常に情報を共有できる職場環境づくりが大切です。

《校長日誌》奇跡の気仙小学校

 12月1日(木)午後、総合的な学習の時間で防災教育を行いました。最初に7月に実施した被災地ボランティアの参加者の発表がありました。生徒一人一人には『被災地ボランティア報告集』が配付され、現地での活動の様子を写した画像をもとに、報告をしてくれました。その後、講演会を行いました。

 今年度の講師は、菅野 祥一郎 先生です。菅野先生は、長年、岩手県で小学校の先生をされ、平成23年3月、岩手県陸前高田市立気仙小学校の校長先生で退職されました。ちょうど、在職中の最後の月が、平成23年3月11日の東日本大震災に遭遇されています。「3.11に何が起こったのか」というテーマでお話をいただきました。

 陸前高田市には奇跡の一本松があります。陸前高田市立気仙小学校は、当時92人の全校児童全員が無事に避難できたそうです。奇跡なのか・・・ということから話が始りました。当日、菅野先生は学校から離れていたそうですが、地震に遭遇し、まずは学校へ戻らなければと自動車を走らせたそうです。しかし、学校に向かう橋の入口で消防団の方(PTA副会長)が非常災害のための通行止めをしていたそうです。普段なら5分で学校に戻れるところを、30分もかかってしまったそうです。学校には、児童92名の他、教職員、地域の方も校庭に避難していました。菅野先生は自動車を運転していたので、津波が来ることをラジオで把握しており、学校に到着後、直ちに全員裏山に避難することを指示しました。裏山に避難直後、学校を大津波が襲い、校舎も体育館も失われたそうです。間一髪だったそうです。生死を分けたのは、何よりも早い判断、率先避難だったとお話しされました。平時に作成するマニュアルに縛られ過ぎると、有事の際には的確な判断ができなくなってしまいます。「津波でんでこ」の判断が大切だということです。気仙小学校の奇跡は、決断と判断をできる人がいて、指示を教職員と地域の方が速やかに従ったことだと実感しました。便利さに頼ろうとする社会は災害に弱い。気づき、考え、行動すること大切さが大切だということ、命の大切さを訴えられました。また、教育者として、成長の礎は、素直な心、豊かな心が必要であり、「フォンより本だ」と訴えられました。スマートフォンよりも本をしっかりと読むことも強調されました。我々教員にも大変参考になりました。
 東日本大震災から5年8カ月が過ぎましたが、改めてお見舞い申し上げます。菅野 祥一郎 先生にも改めて感謝申し上げます。

《校長日誌》これは納得!主権者教育

 昨日は、川口市選挙管理委員会の4名の皆様の御協力をいただき、3学年の「総合的な学習の時間」で主権者教育を行いました。選挙権については6月の全校集会の校長講話でも具体的に話をしました。

 従前の公職選挙法において満20歳以上の者が選挙権を有するとされていましたが、平成27年6月、選挙権年齢を「20歳以上」から「18歳以上」へ引き下げる改正公職選挙法が国会で可決成立し、選挙権を有する年齢が引き下げられたのです。それまでの「選挙権年齢は20歳以上」というのは、昭和20年に定められたものなので、今回は70年ぶりの大改正となります。現在、191の国や地域のうち、18歳までに選挙権を付与している国はおよそ90%にものぼるので、世界の趨勢に則した改正といえます。この改正により、およそ240万人の18歳、19歳の人が有権者となりましたが、それは全有権者のおよそ2%にあたります。7月の参議院議員選挙では、鳩ヶ谷高校の生徒でも選挙権を得て投票した生徒もいたと思いますが、まだ18歳になっていなかった者は、投票したことがありません。そこで、今回の主権者教育を企画しました。

 川口市選挙管理委員会の方が、まず、川口市の状況についてパワーポイントを活用して解説していただきました。そして、選挙で実際に使用する投票箱、記載ブース、投票券発券装置などを使用し、「新川口市長選挙公報」と整理券が配付されました、いよいよ、群馬一郎候補、とちぎ花子候補、埼玉太郎候補の3者による選挙戦に突入しました。本校の教員が候補者になり、生徒一人一人に熱く自分の政策を語り、投票を呼びかけました。実際さながらの選挙戦では、3年生の投票の結果、とちぎ花子候補が見事当選しました。とても記憶に残る主権者教育でした。

 「聞いたことは、忘れる。見たことは、覚える。やったことは、わかる。」と言葉がありますが、3年生一人一人が選挙の大切さを「わかった」と思います。川口市選挙管理委員会の皆様に改めて感謝いたします。

《校長日誌》故郷2016 ♪私の心の中の地図♪


 今日、女子バスケットボール部の新人大会公式戦があったので、応援に行きました。鳩ヶ谷高校は残念ながら試合は敗れてしまいましたが、あきらめずに懸命にボールを追い求める生徒の姿を見て、大和ハウス工業のCM「故郷2016」と重なってしまいました。

 CMは、都会から離れた土地で生まれ育った高校生たちの日常を描いています。「神様はなぜ僕らをここに閉じこめたのか…」という高校球児のナレーションから始まります。メインとなるのは弱小野球部に所属する高校球児、何にも興味が持てず、ただ時間をやり過ごす女子高生、そして、ラッパーに憧れ、下手くそなラップを田舎町に響かせるラッパー男子。女子高生は「目に映る全てが嫌いで…」とつぶやきます。ラッパー男子は「この町の奴らは苦労がねえな。一言言わせろ クソッタレ!」と叫びます。そして、高校球児は「…それ以上に、自分が嫌いで…」とつぶやきます。練習帰りに、野球部の仲間が「どうせ予選落ちだよ。つまんねえ」と言うと、大声で叫びながら走り出す高校球児。夜に大声で叫びながら自転車で全力で走る女子高生。鉄橋の下で大声で叫ぶラッパー男子。その叫び声は、いつしか笑い声に変わっていきます。笑うことしかできない高校生の世代の若者がエネルギーを持て余す表情を追う内容ですが、最後に「逃げ出したかった場所こそが、僕の「楽園」であった。」というテロップ。自ら人生の「楽園」であると知るのはずっと後のことです。誰にでもある青春の日々と望郷をユーミンの新曲「私の心の中の地図」の歌にのせて描いています。

 今日のバスケットの試合で、仲間を信じてひたむきにプレーしている高校生の姿はすがすがしかったです。北海道や三重県、長崎県などの高校長と話をする機会があり、「高校生と地元の活性化」がマイブームになっていたのでCMと一層重なってしまいました。高校生の頃、故郷が退屈で窮屈でつまらなく映るときが確かにあります。高校教育では、「グローバル人材の育成」が叫ばれていますが、私は「地域を活性化させる人材の育成」も重要なことだと思います。先日、北海道に在住している学生時代の友人と25年ぶりに会いました。時間が過ぎても消えることのない思い出は、価値ある時だったことに改めて気づかされました。

 大和ハウス工業の総合宣伝部は、「青春の日々には『家』があり、家族との暮らしがあり、『家』が温かい場所であるからこそ、そこから飛び出したい気持ちも芽生えます。そして、同じ気持ちをもつ友がいて、誰にも青春があり、誰にも『家』があるという情景を、『私の心の中の地図』の楽曲に乗せて制作しました」とコメントしています。

《校長日誌》中等教育の再生~『異論のススメ』から思ったこと~

 佐伯 啓思 京都大学名誉教授は、『異論のススメ』(平成2811月3日『朝日新聞』朝刊)で中等教育の再生は「脱ゆとり」で解決するのかについて論じていました。「今日の中等教育はあまりにも問題を含みすぎており、どこから手を付ければよいのか、途方に暮れるといった状態にある。…一般化はできないが、とりわけ公立中学校の教師の負担は、教職という職種からすると想像を絶するような忙しさである。週に25時間の授業をしつつ、それぞれの業務のほかに、部活、会議、素行不良生徒等への対応等が続き、帰宅は深夜近くになる、などという話はよく耳にする。…日本では、土曜、日曜も部活のために出なければならない。部活にとられる時間とエネルギーは相当なもので、部外者からすれば、いったいどうして部活のウェートがかくも大きいのか不思議なのだが、おかげで教師も生徒もほとんど休日がなくなっている。OECDの調査によると、加盟国の週平均勤務時間が約38時間で、日本は54時間にもなっている。多い教師はこれをはるかに超えるだろう。」と述べています。

また、「本当に深刻なのは、学力的にいえば「中」から「下」にかけた生徒の中等教育だと思う。おそらく日本に置いては学力レベルでトップクラスの子供たちは世界水準でもトップレベルであろう。彼らは多くの機会にめぐまれその多くは充実した学校生活を送っているかもしれない。しかし、平均から下にかけては、学校自体が面白くなくなってしまう。しかも、いじめや校内暴力、不登校の場合、子供からすれば、家庭がうまくいかず居場所がなくなっているケースが多い。これは、学校だけではなく社会問題でもあるのだ。」と指摘しています。

現在の高校生の現状と課題を分析すると大きく3つの論点あります。1点目は、学力の課題です。OECD生徒の学習到達度調査(PISA)において、2012年の調査では日本の高校生は、読解力、科学的リテラシーの2分野において読解力、科学的リテラシーにおいて1位となり、トップレベルを回復しましたが、学習への動機付けや社会との関連、自己肯定感の低さが課題になっています。よく考えてみると、2012年のPISA調査は、いわゆる「ゆとり教育」を受けた世代が調査対象であり、「ゆとり教育」が否定される根拠にはならないと思います。

2点目は、保護者の経済状況の激変です。現在の日本では、深刻な社会問題のひとつが「子どもの貧困」と呼ばれる問題です。経済的貧困が直接・間接の原因となり、子供たちの可能性が奪われています。日本の実質所得は、1990年代末にピークを迎えた後には下落を続け、現在は30年前の水準に戻っています。一方で、相対的貧困率は着実に伸び続け、現在一人あたりの等価可処分所得(家計所得を家計人数の平方根で割ったもの)が110万円以下の貧困家庭は16%となっています。特に貧困率が深刻なのは母子家庭で、2/3の母子家庭では世帯収入が300万円以下です。ここ15年で子供たちをめぐる経済環境が大きく変化しています。

3点目は、高校生の学校外における学習の時間の変化です。平成17年度に国立教育政策研究所が、全国の高校生15万人を抽出調査しました。土日を除く平日に全く勉強していない生徒は39%でした。その一方で、高校生の学校外の平均学習時間については、1990年、2001年、2015年の比較では、中上位層では、114(1990)99(2001)119(2015)と大幅な改善傾向が見られますが、下位層では、49(1990)38(2001)45(2015)と低い水準で推移しています。その一方で、高校生の携帯電話・スマートフォンの1日あたりの平均使用時間(2015年調査)は、男子高校生が3.8時間、女子高校生が5.5時間と1日の時間を大きく圧迫しています。

ここ7~8年の中学生向けの学習塾では、一斉授業的な指導方法の従来型ではなく、個別指導型や最大6人という少人数指導型の学習塾が増えてきています。これは中学生の学力幅が多様となり、一斉授業に耐えられない生徒が増えてきているという中学生の変化を踏まえ、ニーズに対応する学習塾の経営姿勢が背景にあります。

 佐伯名誉教授は、「フィンランド方式とは、一種のゆとり教育であり、平均以下の子供の底上げを狙って個々の子供に合わせた学習を採用するものであった。」と述べています。保護者の経済格差によって子供たちの将来が狭まらないように、また、教員の業務を増やさずに、私たちが日々接している多様な学力の生徒一人一人に対応できる学習指導の方策がないか研究をしています。

《校長日誌》第26回埼玉県産業教育フェア

 今日は、大宮ソニックで開催されている第26回埼玉県産業教育フェアに来ています。埼玉県産業教育フェアは、専門高校の生徒による学習成果の発表等の活動をとおして、生徒の技術力、創造性や課題解決能力、コミュニケーション能力等の向上を図るとともに、広く産業教育の魅力と役割を紹介し、県民の皆様の関心と理解を高めることを目的に毎年開催されています。
 今日は鳩ヶ谷高校情報処理科3年の生徒7名が、県教育委員会の取組の一つである実践的職業教育グルーバル事業「商品開発力交流分野」中間発表会でプレゼンテーションをします。本校の他3校で共同開発した商品の中間発表です。12月には台湾に4校(本校の他、川越総合高校・鴻巣女子高校・川越工業高校)の代表生徒が派遣され、商品販売や現地の高校生と交流します。
 明日は、園芸デザイン科の生徒が、10時から13時まで造花を使った花カンムリの体験コーナーを担当します。
 秋晴れの土日、大宮ソニックに是非お越しください。

《校長日誌》これからの総合的な学習の時間

 鳩ヶ谷高校は、普通科・園芸デザイン科・情報処理科の3学科併置の総合制高校です。高校の場合、普通科と専門学科は、専門学科では普通科目の他に専門科目を多く学習するため、普通科目の学習時間が普通科に比べると少なくなります。また、専門学科では「総合的な学習の時間」を課題研究で対応している学校が多い状況です。鳩ヶ谷高校では、3学科併置の特色をいかすために平成24年度から「総合的な学習の時間」を学年統一の内容で実施しています。文部科学省の中央教育審議会で検討されている次期学習指導要領では、「総合的な学習の時間」を「総合的な探究の時間」として深化させる方向で検討されています。

 今日は、「総合的な学習の時間」がある日でした。1年生は公益社団法人経済同友会の御協力により8名の方に御来校いただき出張授業をしていただきました。2年生は進路ガイダンスとして34の大学・短期大学・専門学校の先生方に模擬授業を行ってもらいました。3年生は「高校生のための消費者講座~社会に出る前の法律知識~」を埼玉司法書士会の 本田 洋明 司法書士に講演をしていただきました。
 今日は、1学年の経済同友会の皆様の御講演を紹介いたします。
御協力いただいた公益社団法人経済同友会は、昭和21(1946)年に設立され、日本経済団体連合会(経団連)、日本商工会議所と並ぶ「経済三団体」の一つです。

 経済同友会では、「活力ある21世紀の日本社会を支えていく人材の育成・教育」のために、企業・経営者にできる具体的な活動として、「学校と経営者の交流活動」を推進しており、約100名の経営者が登録され、年間約140件の出張授業や講演活動を展開しています。この活動は、平成13(2001)年4月10日に発表した提言「学校と企業の一層の相互交流を目指して~企業経営者による教育現場への積極的な参画~」に基づき行われている事業だそうです。

 鳩ヶ谷高校では、企業経営に携わられている方から、企業や社会の現状等を生徒に直接お伝えいただくことにより、生徒が自分の将来に対する希望や目的を持つきっかけとするために企画したものです。「社会に出る前の今、私たちが身に付けておくべきこと」という演題により、クラスごとに授業をしていただきました。御来校いただいた講師の方々は、企業経営の第一線でご活躍されている次の皆様方でした。

  林 昭夫 様(株式会社開倫塾 取締役社長)

  小林 惠智 様(ヒューマンサイエンス研究所 理事長)

  森 健 様(株式会社ローランド・ベルガー エグゼグティブアドバイザー) 

  高坂 節三 様(日本漢字能力検定協会 代表理事長)

  曽谷 太 様(ソマール株式会社 取締役社長)

  林 達夫 様(アークデザイン株式会社 取締役社長)

  藤田 實 様(オグルヴィ&メイザー・アジア大洋州 相談役)

和田 裕 様(マッハコーポレーション 取締役社長)

 1年生の各教室では、講師の皆様のスタイルにより、パワーポイントを使用されたり、講義形式など様々でした。時に、笑いあり、納得ありの50分間で生徒はとても真剣に聞いていました。講義の内容は、私たち教員にも大変参考になるものでした。


《校長日誌》夢に向かってタネをまく。鳩ヶ谷高校。

 鳩ヶ谷高校では、来年度からカリキュラムを一新して、新しい学びがスタートします。今日はそのポイントについてご紹介します。

リニューアル鳩ヶ谷高校のポイント
1  1学年で1クラス35人少人数学級編制のミックスホームルーム。
2  2学年から学科別進路希望別のクラス編成。普通科では32人の少人数学級編制。
3  2・3学年では進路希望にあわせて選択する3学科横断の総合選択制を実施。


歩踏み出す人と、立ち止まったままの人。

違いは、やればできる、と信じることだと思います。

今の自分より「夢」を持って少し前へ、それだけで、きっと明るくなると思います。

迷ったり悩んだりしながら、少しずつ大人になっていきます。

鳩ヶ谷高校は、そんな「夢」を現実にする力がある学校です。

あなたの「なぜ」に応え、あなたの「いま」を変えてゆきます。

平成29年度から鳩ヶ谷高等学校は新たな学びがスタートします。


明日への一歩。

夢への一歩。

新しい自分への一歩。

私たちは、前へ進もうとする人のそばにいます。


夢にむかってタネをまく。鳩ヶ谷高校。



《校長日誌》鳩高版「社会契約論」

 今日は、全校集会がありました。平成28年度も、いよいよ後半です。更衣とともに新たな気持ちで臨んでもらうために鳩高版「社会契約論」と題して、ルールは何故あるのかという話と、これからの鳩ヶ谷高校の展望について話しました。その内容を紹介します。

 皆さんは、いちごをどのようにして食べますか。私は、器に入れたいちごを一つ一つつぶして、砂糖を入れて、牛乳をいれたいちごミルクにして食べるのが大好きでした。丸ごと食べる人、練乳(コンデンスミルク)をかけて食べる人、塩で引き締めて甘みを感じるなどいろいろあるようです。私は、結婚して27年たちますが、いちごミルクでいちごを食べていたら、妻に「いちごに失礼」と言われました。以後、いちごは丸ごと食べています。結婚しなければ、自分は自由にいちごを食べられました。毎回、たっぷりの砂糖と牛乳を入れたいちごミルクを・・・
 なぜ、このような話をしたのかというと、人間は2人以上集まると、考え方、意見が違ってきます。そこで、ルール、つまり規則が作られます。お互いの大切な権利を守るために、ほんの少しの自由を出し合いながら集団を作っているのです。鳩ヶ谷高校838人、教職員81名の集合体です。ある先生が、なぜ校則があるのだろうと真剣に考えていました。
 今日は、鳩高版「社会契約論」についてお話します。
 例えば、バイクの免許。埼玉県では「免許をとらない、バイクに乗らない、バイクを買わない」というバイク3ない運動に取り組んでいます。日本の法律では、バイクの免許は16歳以上から取得できます。なぜ、バイクの免許を取ってはいけないのか。今から38年前、私が高校1年生の時にはバイク通学を認めている県立高校もありました。でも、私は高校1年生の時に中学校の同級生が3名バイク事故で亡くなっています。社会問題化していました。それから38年たちましたが、日本の道路事情はあまり変わらないですね。便利さは危険度を高めます。先日、雨の日に傘を差しながらバイクを運転するおばさんに唖然としました。大人も劣化しています。衰えていますね。
 例えば、口紅、短いスカート。他人に迷惑をかけていないと思っているかもしれません。性犯罪は、「魂の殺人」と呼ばれる凶悪犯罪です。先日も、カナダで日本人女性が殺害される事件が発生しました。学校では、大切な権利を守るために、ほんの少しの自由を差し出してもらっているのです。「自己責任」という言葉が、この20年間によく使われるようになっています。私の嫌いな言葉の一つです。学校は「自己責任」を求めるところではありません。
 例えば、たばこ。英国の調査では、たばこを1本吸うと5分30秒寿命が縮むらしい。別の日本の調査では、11分55秒寿命が縮むらしい。近くにいるだけでも、受動喫煙の有害性は3倍だといいます。
 大切な権利ってなんだろう。一言で言うと「命」を守ることです。いじめへの対応の根本もここにあると思います。
 鳩ヶ谷高校は、昭和63年に開校し、平成29年には創立30周年を迎えます。開校以来、普通科、農業系の園芸デザイン科、商業系の情報処理科の3学科を併置した県立高校として、7,000人余の卒業生を輩出しています。
 過去3年間の教育活動を振り返ってみますと、普通科では、平成26年度卒業生が埼玉大学へ進学したのをはじめ、大学、短期大学等への進学者が着実に増加しています。園芸デザイン科では、日本フラワーデザイナー協会が主催する全国高校生フラワーデザインコンテストにおける金賞、農林水産大臣賞などの受賞、情報処理科では、経済産業省の情報処理技術者試験「ITパスポート」や難関の日本商工会議所主催の簿記検定2級に毎年合格者を輩出するなど、専門学科の実績も顕著です。 
 部活動では、13年連続全国大会出場の写真部、12年ぶりに関東大会に出場した弓道部の他、バドミントン部、陸上競技部、テニス部、ソフトテニス部が県大会に出場するなど活性化してきています。
 本校では、30周年を契機にさらなる飛躍を目指し、平成29年4月入学生から、①1学年において1クラス35人少人数学級編制による3学科混合のミックスホームルームの実施 ②2学年から学科別進路希望別のクラス編成 ③2・3学年では進路希望にあわせて他学科の授業も選択できる3学科横断の総合選択制 を実施します。 
 平成28年度も後半になりました。現在在籍中の皆さんにも、授業をはじめとして学校の教育活動全体をより向上させるとともに、充実した高校生活と確実な進路保障ができるように、教職員が一丸となって取り組んでいます。
 鳩ヶ谷高校の生徒・教職員一人一人の知恵を力を結集して、充実した高校生活を送り、よりよい鳩高をつくりあげましょう。

《校長日誌》今とこれからを生きる君たちへ~がん教育講演会~

 今日は、全校生徒対象にがん教育講演会を開催しました。埼玉県保健医療部疾病対策課の御協力をいただき、埼玉医科大学総合医療センターの 儀賀 理暁(ぎが まさとし)先生をお迎えして2年ぶりに開催したものです。埼玉県立がんセンターの 清水 怜 先生も傍聴に御来校いただきました。
埼玉県の死因の第一位はがんであり、年間1万8千人以上の県民ががんで亡くなっています。特に、女性特有がんである乳がん及び子宮がんについては、早期発見・早期治療により治るがんであるにもかかわらず、他のがんと比較して死亡率がほぼ横ばいに推移しています。疾病対策課では、若い世代から、乳がん・子宮がんの正しい知識や検診の重要性を学ぶことで、女性特有がんへの関心を高め、予防行動や将来のがん検診の受診を促すとともに、家庭内での波及効果も期待し、県内の小中高生を対象としたがんに関する出前講座を開催しています。
 私自身、いろいろ勉強になりました。人間は60億兆の細胞でできていること、いのちは奇跡であること、60歳になると毎日数千個のがん細胞が発生していること、がんの生涯罹患率は50%であること、がんになると自分喪失に陥りやすいこと、緩和ケアにより生活の質を向上させることが大切なこと、がん=死ではないこと、生命とは共にいながら自分自身でいられること・・・などいろいろと考えさせられました。
後半は2年前に本校でも御講演いただいた阿南里恵さんの話になり、阿南さんの壮絶な闘病生活と希望を失わない前向きな生き方に共感し、生徒、教職員全員が聞き入りました。その後、絢香の歌にあわせてがんと闘った方々の笑顔が映し出され、最後に詩人谷川俊太郎さんの「未来へ」が朗読されました。講演をとおして、今、生きていることの幸せを実感しました。
私は、阿南さんの3つの言葉が特に印象的でしたので、ご紹介します。
1 命はいつ終わるかわからない。それは自分も他人もみんな同じ。だから今日を大切にする。
2 つらくて、つらくて、たまらなくなったらSOS。
3 幸せは比べられない。自分で気づくこと、感じること。
儀賀 理暁 先生、清水 怜 先生、疾病対策課の皆様、ありがとうございました。

《校長日誌》啐啄同機(さいたくどうき)


ものごとには、機というものがあります。禅宗に「啐啄同機(さいたくどうき)」という言葉があります。この言葉は、今から約900年前の中国宋代にできた『碧巌録』という禅宗の代表的な典籍にある、卵が孵化(ふか)する状態から出来た禅宗の言葉です。
 鳥の卵が孵化して雛がかえるとき、中からコツコツと卵の殻をつつい
て、もう十分に育ったことを、外の親鳥に知らせるのが「啐(さい)」。そうする

と親鳥は間髪入れず、外からつついて殻を割ってやる。これが「啄(たく)」

です。中からつつくのに先んじてもいけない。機を同じくして初めてうまく

孵化(ふか)することができる。これが、「啐啄同機(さいたくどうき)」です。

新しい時代を作っていくにも、やはり微妙な機というものがあります。先覚者、先駆者が少し機を先んじてしまうと犠牲が大きくなるし、後れると悲劇になります。「自力で出ておいで!」という親鳥と、「うん、自力で出るよ!」という雛鳥の絶妙のタイミングが「啐啄同機(さいたくどうき)」なのです。平成28年度後半は、鳩ヶ谷高校にとって「啐啄同機(さいたくどうき)」の重要な時期です。

よく私は、親鳥を「子供の育成環境=教師や保護者」に、雛鳥を「子供の自律」と置き換えて考えます。この二つの要素は、子供が未来を生きるために欠くことのできないものであり、今を生きる私たち教師の責任であると考えるからです。雛鳥(子供の自律)を育む親鳥(子供の育成環境である教師や保護者)とは、子供を真ん中において、教師と保護者や地域の方々が、子供たちの将来のために"どのような子供を育てたいのか""どんな鳩ヶ谷高校にしたいのか"といった価値観を共有し、一体となって関わり合っていく仕組みを創っていくことだと思います。機に敏であり続けたいですし、自分たちが当たり前と思っていることでも、変えなければいけない悪しき先例は、変えないといけないと思います。

《校長日誌》元気に挨拶、他人に優しく、夢をあきらめない

 9月12日は、鳩高祭のグランドフィナーレでした。今年は、土曜日が中学校の体育祭と重なり、例年よりも少ない1064名の来場者でしたが、とても充実した文化祭でした。。最後に文化祭実行委員会委員長が手締めをして、第28回鳩高祭は終了しました。その後に全校集会がありました。「祭りは終わった。さあ充実した2学期をスタートしよう」ということです。校長講話では、スマホのauのCMで一躍脚光をあびた「一寸法師」の話から、2学期の過ごし方についてお話しをしました。
 私は、校長になって3年間、全校集会で最後に次の3つのことを問いかけています。
 鳩高生の皆さん
 元気に挨拶していますか。
 他人に優しくしてますか。
 夢をあきらめていませんか。
実は、生徒だけでなく、教職員にも同じように問いかけています。教師という仕事は、この3つがないとできない仕事だと思っています。

《校長日誌》第28回鳩高祭 百花繚乱~笑顔を咲かせよう~

 今日から、第28回鳩高祭が始りました。今年のテーマは「百花繚乱 ~笑顔を咲かせよう~」です。今年のテーマからは、澄み切った青空のもとで広い丘に色とりどりの花が咲き乱れる風景を思い浮かべました。鳩高生一人一人が色とりどりの花になってもらいたいと思います。

 今朝のオープニングセレモニーの校長挨拶では、「文化祭成功の秘訣は、まず、皆さん一人一人が鳩高ファンになること。そして、来校された方にも鳩高ファンになってもらえるようにしましょう」と話しました。さらに、「そのためには、仲間内だけで盛り上がっていては鳩高ファンは増えません。鳩高祭のルールをしっかりと守り、おもてなしの心、ホスピタリティ(hospitality)を持って来校者の方に接してください」と呼びかけました。本日は、私は、各クラスの企画の他、吹奏楽部、茶道部などの活動に触れました。本日は校内公開日ですので非公開です。一般公開は明日の9月10()午前10時~午後3時30分となります。鳩高祭を機会に、多くの方に鳩高ファンになってもらいたいと思います。

《校長日誌》「子供はなぜ学校で学ばなけらばならないのか」


 鳩ヶ谷高校でも9月1日から第2学期が始まりました。始業式では、次のような話をしましたので、紹介します。

 42日間の長い夏休みが終わりました。7月20日に、学力と体力のバランスをとって充実した夏休みを過ごしましょうと話しましたが、どうでしたか。
 人間は、自分自身を意識して変えることができる意志と、無意識のうちに縛られてしまう性格があります。よく、星座や血液型など、世の中には数多くの性格診断がありますよね。ある心理学者が「グー」の握り方で性格がわかるのだとか!そもそも、握り拳が3パターンに分かれる時点で少し驚きです。ポイントは親指の位置。上を向いているか、他の指と重なるように横を向いているか、そして他の指に覆われているかの3パターンです。

1 上向き親指型

 このタイプの人は、たとえ自分が不安を感じていても、外にそれを感じさせないタイプ。目標を決めたら、その目標を達成するために行動するタイプです。天性のリーダー気質で、他人を導き、その人の利益が自分の喜びになります。仕事では目立つ人になり、保護者的な立場になりやすい人です。

2 横向き親指型

 このタイプは、褒められて伸びるタイプです。自分の信念を曲げないタイプ、自己中心的に思われます。とても正直です。発信力があり周りの事をあまり気にしないので、自分は幸せと感じている事が多い。トラブル等を乗り越えるとどんどん成長していくタイプ。

3 覆われ親指型

 感情が豊かなタイプ。内向的な性格で、たとえ感情的になったとしても、すべての思いを吐き出すことはないでしょう。人間関係は狭く深くというタイプで、たくさんの友達を作ることに魅力は感じない。少数の人と非常に深い関係を築きます。とても優しく、親切で思慮深い性格です。

 あなたは、どのタイプですか。ちなみに私は3の覆われ親指型です。
 さて、42日間の間に、世の中、いろいろなことがありました。夏の甲子園大会、リオデジャネイロ・オリンピックなど楽しい出来事もありましたが、私は、2つの大きな事件に衝撃を受けました。一つは7月26日に発生した神奈川県相模原市の障害者施設殺傷事件です。障害者施設の26歳の元職員が無抵抗の障害者19人を殺害し、26人に重軽傷を負わせた事件。もう一つは、8月23日に埼玉県東松山市の河川敷で16歳の少年が遺体で発見された事件。中学3年生3名を含む5名が殺人容疑で逮捕されました。両方の事件に共通しているのは、加害者があまりにも人の命を軽々しく考えていることです。

 今日は、2学期の始まりにあたり、ノーベル文学賞作家の大江健三郎さんの「なぜ子供は学校にいかねばならないのか」を読みます。

 私の家庭の最初の子供は、光という男の子ですが、生まれて来るとき、頭部に異常がありました。頭が大小、ふたつあるように見えるほどの、大きいコブが後頭部についていました。それを切りとって、できるだけ脳の本体に影響がないように、お医者さんが傷口をふさいでくださったのです。

 光はすくすく育ちましたが、4、5才になっても言葉を話すことはできませんでした。音の高さや、その音色にとても敏感で、まず人間の言葉よりも野鳥の歌をたくさんおぼえたのです。そして、ある鳥の歌を聞くと、レコードで知った鳥の名をいうことができるようにもなりました。それが、光の言葉のはじまりでした。

 光が7才になった時、健常な子供よりも1年おくれて、「特殊学級」に入ることになりました。そこには、それぞれに障害を持った子供たちが集まっています。いつも大きい声でさけんでいる子供がいます。じっとしていることができず、動きまわって、机にぶつかったり、椅子をたおしてしまったりする子もいます。窓からのぞいてみると、光はいつも耳を両手でふさいで、体を固くしているのでした。

 光はどうして学校に行かなければならないのだろう?野鳥の歌だけはよくわかって、その鳥の名を両親に教えるのが好きなのだから、3人で村に帰って、森のなかの高いところの草原にたてた家で暮らすことにしてはどうだろうか?私は植物図鑑で樹木の名前と性質を確かめ、光は鳥の話を聞いては、その名をいう。母親はそのふたりをスケッチしたり、料理を作ったりしている。それでどうしていけないのだろう?

 しかし、大人の私には難しいその問題を解いたのは、光自身だったのです。光は「特殊学級」に入ってしばらくたつと、自分と同じように、大きい音、騒音がきらいな友達を見つけました。そしてふたりは、いつも教室のすみで手をにぎりあってじっと耐えている、ということになりました。

 されに、光は、自分より運動能力が弱い友達のために、トイレに行く手助けをするようになりました。自分が友達のために役にたつ、ということは、家にいるかぎりなにもかも母親にたよっている光にとって、新鮮な喜びなのでした。そのうちふたりは、他の子供たちからはなれたところに椅子を並べて、FMの音楽放送を聞くようになりました。

 そして1年もたつと、光は、鳥の歌よりも、人間の作った音楽が、自分にはさらによくわかる言葉だ、と気がついていったのです。放送された曲目から、友達が気にいったものの名前を紙に書いて持ち帰り、家でのそのCDを探してゆく、ということさえするようになりました。ほとんどいつもだまっているふたりが、おたがいの間ではバッハとかモールアルトとかいう言葉を使っていることに、先生方が気がつかれることにもなりました。

 「特殊学級」、養護学校と、その友達といっしょに光は進んでいきました。日本では高校3年生をおえると、もう知的障害児のための学校はおしましです。卒業してゆく光たちに、先生方が、明日からもう学校はありません、と説明されるのを、私も親として聞く日が来ました。

 その卒業式のパーティーで、明日からはもう学校はない、と幾度も説明を受けた光が、「不思議だなあ。」といいました。するとその友達も、「不思議だねえ。」と心を込めていい返したのでした。ふたりともおどろいたような、それでいて静かな微笑をうかべて。

 母親から音楽を学んだのがはじまりで、もう作曲するようになっていた光のために、私がこの会話をもとに詩を書いて、光は曲をつけました。その曲が発展した『卒業・ヴァリエーションつき』は、いろんな演奏会で多くの人に聴かれています。

 いま、光にとって、音楽が、自分の心のなかにある深く豊かなものを確かめ、他の人につたえ、そして自分が社会につながってゆくための、いちばん役にたつ言葉です。それは家庭の生活で芽生えたものでしたが、学校に行って確実なものとなりました。国語だけじゃなく、理科も算数も、体操も音楽も、自分をしっかり理解し、他の人たちとつながってゆくための言葉です。外国語も同じです。

 そのことを習うために、いつの世の中でも、子供は学校へ行くのだ、と私は思います。(大江健三郎 作「『自分の木』の下で」による)

※ 表現は当時の名称で、現在は「特殊学級」は「特別支援学級」、養護学校は「特別支援学校」となっています。

 実はこの文章、小学6年生の道徳の副読本の教材です。ストレートに気持ちが伝わる文章ですね。難しいことを難しく説明することは簡単ですが、当たり前のことを易しく説明することが一番難しいことです。

 皆さんがこの世の中に生まれてきたことは、一人一人意味のあることです。他の人たちとつながっていく言葉を、国語でも数学でも英語でも体育でも、その他の科目でもこの2学期にしっかりと学びましょう。

 

 

 

 

《校長日誌》痛ましい事件

 痛ましい事件が、今度は埼玉県で発生しました。今月8月23日の朝、埼玉県東松山市の都幾川河川敷で16歳の少年の遺体が発見されました。5人の少年が殺人容疑で逮捕され、そのうち3人が中学3年生とのことです。殺害された少年も県立高校に進学しましたが昨年11月に中途退学したそうです。在学していれば高校2年生。とても心が痛みます。

 新聞報道によると、文部科学省の生徒指導室長が来県し、県教育委員会と東松山市教育委員会を相次ぎ訪れ、生徒指導の状況などの説明を受けました。文科省生徒指導室長は、「(事件を)重く受け止めている。被害者は高校を退学したと聞いており、学校教育で何ができたのか考えていき考えていきたい」と述べました。県教育委員会の生徒指導課長は「逮捕者に中学生3人が含まれていたことにショックを受けている」と述べており、容疑者と地元の不良少年グループとの関係が取り沙汰されていることに関連して、「このままグループにいたら何をされるか分からないとつらい思いをしている子どもがいるかもしれない。身近な信頼できる大人に相談してほしい」と訴えています。

東松山市や川越市では臨時校長会を開き、きめ細かな対応と不安に感じている子どもたちに対し、心のケアに取り組むことを強調したそうです。

 逮捕された少年の同級生や近所の方々の新聞やテレビのコメントでは「学校ではサッカーを頑張っていた。普通の子という印象だった」「先生と言い合うようなことはあったが、弱い者をいじめたり、けんかをしたりはしていなかった」「中学までは派手な様子はなかったが、卒業してから雰囲気が変わった。今年6月頃からはバイクに乗っているのを見かけるようになった」など、どこかでターニングポイントがあったはずです。周囲の大人が見逃しをしない気働きが大切だと思います。

 被害者も「明るく友達が多く、クラスの人気者だった。恨まれるような子ではない」という同級生のコメントともに、コンビニの店員は「携帯電話のテレビ機能で指示を受け、一生懸命答えながら食料品を買い込んでいてかわいそうだと思った。腕にはたばこでつけられたようなやけどの痕が見えた」と証言しています。別のコンビニの店長は深夜に来店した被害者に「酒は売れないと断るとおとなしく帰っていったが、その直後に事件に巻き込まれるなんて」と沈鬱な表情で取材に応じたそうです。

 8月25日、26日と全国高等学校PTA連合会大会千葉大会に参加してきました。大会テーマは「『再発見!愛』~今こそ信じよう愛の絆~」でした。愛の絆の重さを改めて感じました。詳細は親学で紹介します。

《校長日誌》やってみる、から始めましょう!

今日は71回目の終戦記念日です。「戦後」といいますが、明治維新から71年目は1938年ですので、すでに日中戦争が始まって戦時色強まってきた時です。それを考えると、71年間の平和は尊いものだと実感します。

夏の甲子園では、埼玉県代表の花咲徳栄高校が勝ち進んでいますが、鳩ヶ谷高校は、部活動も今日、明日は休みのところが多いです、夏休みに入ってから3年生は、自分の進路実現に向けて、進学希望者、就職希望者ともに準備に余念がありません。

公益社団法人ACジャパンでは、公共広告に関する広報などに取り組んでいます。テレビやラジオで「AC」の名前は聞いたことがあると思います。ACは地域ごとのキャンペーンも行っていて、北海道地域キャンペーンで、電通北海道が「北海道を元気に」をテーマに平成25年度に制作した「宇宙を撮りたい、風船で」というちょっと変わったCMがあります。

(画面) 若い男性:「結構、いいんじゃない・・・」

大空を舞い上がる風船

「宇宙を撮りたい、風船で。」のクレジット

 若い男性:「おお、凄いと思って。やってみたいと思ったんですね。」

(画面) 上から地上の男性を映し出す

「1号機 100m」のクレジット

     風船を荷台に付けて自転車で団地を通り過ぎる若い男性

     若い男性:「風船だったらできそうだと思うじゃないですか。自分でもできるかなって・・・」

(画面)「5号機 10,800m」のクレジット

若い男性:「いろんな人からちょっと不思議な人だなと思われても、自分で挑戦してみたいという気持ちが強かったです。」

(画面)「1号機、2号機・・・16号機」

(画面)地上から大空に舞い上がる風船

    30,800mの宇宙からみた北海道

(ナレーション)「北海道の若者が教えてくれた」

(画面)「やってみる」からはじめよう。

 制作会社は、「この北海道には、何度失敗しても純粋に夢を追いかけている若者がいます。「出来るか、出来ないか」ではなく、「やるか、やらないか」。今、北海道を元気にするには、このモチベーションが必要なのかもしれません。」と言っています。

 若い男性は、岩谷圭介さん(30)です。小型の風船カメラを使った上空30kmからの個人による宇宙撮影「ふうせん宇宙撮影」を行うカメラマンです。北海道大学在学中に海外で風船にカメラを付けて飛ばしたというニュースを見て「自分もやってみよう」と活動を開始したのがきっかけだそうです。100円ショップやホームセンターにある材料で機体を制作し、失敗を繰り返しながらも11号機で初めて宇宙の映像を撮影することに成功し、現在では撮影・回収に成功しているそうです。ふうせん宇宙撮影の活動に共感した全国の教育機関や企業から講演依頼を受け、全国で講演活動を行っており、「やってみる、から始めよう!」が講演のテーマで、学校やイベント・大学・研究機関などで講演を行っているそうです。

 私も、このブログをはじめるにあたり、2カ月悩みました。ドイツの詩人ゲーテの「人生は全てふたつのことから成り立っている。したいけど、できない。できるけど、したくない。」に動かされて、平成26年5月27日から不定期に更新しています。

 3年生だけでなく、1・2年生の諸君、夏休みもあと2週間、「やってみる」から始めましょう!


 

《校長日誌》第57回埼玉県吹奏楽コンクール

今日から第57回埼玉県吹奏楽コンクール(県吹奏楽連盟、朝日新聞社主催)の県大会が始まりました。鳩ヶ谷高校の吹奏楽部も出場するので、所沢文化センターに激励に行きました。昨日の朝日新聞埼玉版には、昨年度に転出した鳩ヶ谷高校吹奏楽部前顧問の活躍が取り上げられていました。

県吹奏楽コンクールでは、A~Dの4部門にわかれています。A部門は大編成(55人以内)で、西関東大会を経て全国大会を目指します。B部門は中編成(30人以内)で西関東大会を経て東日本大会を目指します。C部門は20人以内の小編成、D部門は人数制限なしでともに地区大会のみです。AとBが金~銅賞で評価されるのに対し、CとDは優秀賞と優良賞となります。鳩ヶ谷高校吹奏楽部はB部門で平成2627年度2年連続銅賞を受賞しています。
 鳩ヶ谷高校吹奏楽部は、本日、樽屋雅徳作曲「ノアの方舟」を30名で全力で演奏しました。人数制限の関係で演奏できなかった1年生3名の思いも込めていました、
今年度も顧問、部員が精一杯がんばりました。保護者、卒業生、同級生も会場に応援にかけつけてくださいました。今後とも応援をよろしくお願いいたします。


《校長日誌》被災地ボランティアの絆

みやぎ観光復興支援センター・みやぎ教育旅行等コーディネート支援センターの 浅利 保 副センター長が7月29日、鳩ヶ谷高校に来校されました。東京での会議前に、わざわざ立ち寄られました。先日の鳩ヶ谷高校被災地ボランディアでも、現地の宮城県女川町で大変お世話になった方です。地域の活性化に向けて、各地に未来に向けて種をまくお仕事をされています。被災地ボランティア引率経験のある6名の教員と校長室で懇談を行い、体育館では参加した生徒の部活動の様子もご覧いただきました。

鳩ヶ谷高校は、女川町に3年前からのボランティア活動でお世話になっています。ゆずの植樹や除草、防獣ネットの設置など、女川町の未来につながるお手伝いをしてきました。「鳩ヶ谷高校を卒業した諸君が、5年後、10年後、20年後に再び女川町を訪れてもらいたい」とお話しされていました。女川町の成長したゆずの木や森の様子を見て、自分自身の成長も実感してもらえるとありがたいと思います。

《校長日誌》1秒後かもしれない

 たった今、鳩ヶ谷高校被災地ボランティアが宮城県女川町に向かってバスで学校を出発しました。生徒33名、引率教員4名のボランティア団で、今年で4回目です。

 昨年、大手広告会社の北海道博報堂が制作した「1秒後かも知れない」というCMがあります。

「災害を考える」をテーマに北海道地域限定で放送されたCMです。平日の昼間に発生した「東日本大震災」や寝静まった真夜中に発生した「広島市土砂災害」など、自然災害は様々な時間に発生しています。実際に災害が発生した時間と、日常の中で対処しづらいシーンをモチーフに構成することで、災害時どこで何をしているかを知ることができないからこそ、日頃からの防災意識を持つことの大切さを訴えたかったと制作者は言っています。

(場面)画面中央のデジタルの時刻が11:51

高校生が学校で授業を受けている。

父親がクライアントに説明している。

母親が自宅のキッチンで昼食を作っている。

    画面中央のデジタルの時刻が11:52にかわる・・・

    「2014年9月27日 御嶽山噴火」のテロップ

(場面)画面中央のデジタルの時刻が14:45

    高校生が部活動でバレーボールをしている。

    母親が買い物帰りで家に歩いて手向かっている。

    父親がエレベーターに乗っている。

    画面中央のデジタルの時刻が14:46にかわる・・・

    「2011年3月11日 東日本大震災」

(場面)画面中央のデジタルの時刻が22:16

    母親が自宅のキッチンで洗い物をしている。

    父親が懇親会を終えて帰宅しようとしている。

    高校生が自宅のお風呂でリラックスしている。

    画面中央のデジタルの時刻が22:17に変わる・・・

    「1993年7月12日 北海道南西沖地震」

(場面)画面中央のデジタルの時刻が02:59

    親子が自宅のベッドで寝ている。

    画面中央のデジタルの時刻が03:00に変わる・・・

   「2014年8月20日 広島市土砂災害」

【ナレーション】「直前まではいつもと同じ普通の日でした。」

(クレジット) それは、一秒後かもしれない

(場面)リビングでくつろぐ親子

【ナレーション】「その時のために、今できること」

(クレジット) 日ごろ忘れていませんか、大切なこと。

 今回の被災地ボランティアに参加した生徒は、東日本大震災が発生した時は小学校4年生、5年生でした。平成23年3月11日の東日本大震災から5年4か月が過ぎました。自然災害は楽しい日常を一瞬にして奪ってしまいます。その時のために、今何ができるのかを考えることはとても大切です。突然の自然災害に遭遇しながらも、節度を失わず、悲しみに耐え、譲り合い、助け合う被災地の皆さんの姿を思い出してみましょう。

 鳩ヶ谷高校の33人の仲間たちが、宮城県女川町で、一人一人「大切なこと」を得てきてもらいたいと思います。

《校長日誌》1学期終業式

 今日は平成28年度第1学期終業式でした。終業式では、校長講話、生徒指導主任講話がありました。校長講話では、イソップ物語の『北風と太陽』をもとにバランスの大切さを話しました。生徒指導主任からは①交通ルールを守って交通事故防止すること ②SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス:Facebook、LINE、Twitterなど)によってトラブルを起こさないことの2点の注意がありました。特にSNSでは、コミュニケーションという英語は「伝達」という一方方向の意思伝達であり、しっかりと対話をすることの大切さを訴えてくれました。
 表彰では、①成績優良者、②園芸デザイン科農業鑑定競技会・意見発表競技会の入賞者、③写真部の第35回埼玉県高等学校写真連盟写真展入賞者、④硬式テニス部の川口・蕨・戸田地区三市強化テニス大会準優勝組、⑤新体力テスト最優良者、⑥書道部の第55回埼玉県硬筆展展覧会入賞者 の表彰を行いました。
 最後に、第40回全国高等学校総合文化祭広島大会へ埼玉県代表として参加する写真部の矢作さんの壮行会を行い、高らかに校歌を斉唱しました。
 今日の校長講話の内容は、★校長からの親学★で紹介します。
 

《校長日誌》PTA進路バス見学会

鳩ヶ谷高校では今日はPTA主催の進路バス見学会でした。東京都文京区にある文京学院大学本郷キャンパスと東京都荒川区にある道灌山学園保育福祉専門学校を訪問しました。実は、私は進路バス見学会に参加するのは生まれて初めてで大変楽しみにしていました。

文京学院大学では、学校概要の説明の後、学生さんによるキャンパス案内でした。経営学部4年生の男子学生は「自分は高校時代、人前で話すのがとても苦手だったので、大学入学後は意識して人前で話をするようにしています。経営学を学んで本当に楽しいです」と笑顔で話していたのが印象的でした。立派なキャンパスガイドに、大学生としての自信を感じました。途中で鳩ヶ谷高校OGの経営学部3年生の女子学生にも出会い、参加していた教員もビックリしていました。

道灌山学園保育福祉専門学校では、幼稚園教諭、保育士の資格取得のための方法論を教えてもらいました。大学だと幼稚園教諭1種と保育士の取得が可能、短期大学だと幼稚園教諭2種と保育士の取得が可能、専門学校だと幼稚園教諭2種と保育士の取得が可能とのことです。学費は、大学だと約500万円、短期大学だと約250万円、専門学校だと約200万円と異なります。エレベーターで働きながら学べるⅡ部(夜間部)に在籍している保育助手の学生に出会いました。将来の夢実現に向けて、真剣に向き合っている学生の眼差しはまぶしかったです。また、ここでも鳩ヶ谷高校OGの2年生に出会い、若者の伸びしろを実感しました。

 帰りのバスの中では進路指導主事と進学教育研究社の担当者による進路ガイダンスがありました。そのなかで、「高校生の進路実現には山登り型と川下り型がある。山登り型は自分で登れるが、川下り型は目移りをしがちでなかなか決まらない。子供と進路のことを話をするには、事前に日時を予約するとよい。子供も子供の都合があり、日時を予約すると覚悟を決める。学校と保護者が一体になって川下りから山登りに向かわせる仕掛けがポイントです」とのアドバイスが印象に残っています。とても有意義な1日でした。

《校長日誌》埼玉中小企業家同友会

ヶ谷高校は、普通科・園芸デザイン科・情報処理科の3学科併置の総合制高校です。高校の場合、普通科と専門学科は、専門学科では普通科目の他に専門科目を多く学習するため、普通科目の学習時間が普通科に比べると少なくなります。また、専門学科では「総合的な学習の時間」を「課題研究」で対応している学校が多い状況です。鳩ヶ谷高校では、3学科併置の特色をいかすために「総合的な学習の時間」を学年統一の内容で実施しています。

 今日は、「総合的な学習の時間」がある日でした。3年生は埼玉中小企業家同友会の御協力により10名の方に御来校いただき出張授業をしていただきました。

中小企業家同友会は、「中小企業の経営をよくしたい」という目的を掲げ、1957年4月に東京に「日本中小企業家同友会」が設立され、その後大阪、愛知などにも 同友会の輪は広がり、1974年4月には「埼玉中小企業家同友会」が設立されました。現在では全国47都道府県にあり、約45,000社の中小企業経営者が加盟している中小企業経営者の団体です。埼玉県では約1,000社の会員が活躍されています。中小企業経営者が自主的に参加し、皆さんで運営して、経営体験を本音で語り・学び合い、経営者として・人間として成長する、経営者の学びの場・成長の場が埼玉中小企業家同友会です。

鳩ヶ谷高校では、企業経営に携わられている方から、企業や社会の現状等を生徒に直接お伝えいただくことにより、3年生が社会人としての心構えを持つように企画したもので、クラスごとに授業をしていただきました。御来校いただいた講師の方々は、企業経営の第一線でご活躍されている次の皆様方でした。ありがとうございました。

()アートエンディング代表取締役 西本 淳弥 様

()メガネマーケット代表取締役 久賀 きよ江 様

()KSPさいたま支社長 石井 利典 様

三協ダイカスト() 代表取締役 松浦 眞吾 様

泰清倉庫() 代表取締役社長 小山 展弘 様

トマル電気工業() 代表取締役 都丸 亮一 様

 ()ホウユウ 代表取締役 太田 久年 様

《校長日誌》自転車だって加害者に・・・交通安全教室

6月10日は武南警察署と川口市交通安全課の御協力をいただいて、交通安全教室を開催しました。川口市交通安全課の担当者からの解説、DVDの視聴、武南警察署員の方からの講評をいただきました。現代日本は交通社社会ですが、自転車と歩行者の交通事故では自転車運転者に賠償責任も発生します。

○ 日没後にスピードを出しながら歩道を自転車で走行。見通しのよい歩道上であったが、右方向に気を取られ前方不注意でいたため、歩行者の発見が遅れて衝突。歩行者は脳挫傷の傷害を負い、高次脳機能障害が残った。

→損害賠償 約6000万円(平成23年7月:大阪地裁判決)

○ 日没後、男子中学生(15)が自転車通行可の歩道の中央辺りを無灯火で通行中、前方の交差点の信号が青だったことから、信号が変わらないうちに横断しようと加速して進行した直後、対面通行してくる歩行者に気づいたが、ブレーキをかける間もなく正面衝突して転倒させ、歩行者は死亡した。

→損害賠償 約3000万円(平成19年7月:大阪地裁判決)

○ 高校の男子野球部員5,6人が部活動後、自転車に乗り縦に2列になってかなりのスピードで歩道を走行していたところ、左列の先頭を走っていた自転車が、歩道の真ん中に立ち止まって携帯電話を使用していた歩行者を避けきれず追突し負傷させた。

→損害賠償 約55万円(平成15年9月:千葉地裁判決)

 ある講演で、損害保険会社が使用する「日本における自然災害・事故等の30年間の発生確率」の話を聞いたことがあります。

交通事故で負傷  24.0

交通事故で死亡   0.20

ガンで死亡       6.8

心疾患で死亡     3.4

台風で罹災       0.48

火災で罹災       1.9

空き巣被害       3.4

交通事故の確率が突出していることがよくわかります。DVDの「交通ルールは、捕まらないために、罰せられないためにあるのではありません。社会的なルールなのです」というナレーションが印象的でした。

《校長日誌》校長講話:自分の可能性を最大限に伸ばしましょう

 昨日、関東地方が梅雨入りしました。6月1日は全校集会がありました。今回は、18歳選挙権をとおして、自分の可能性を最大限伸ばすようにという話をしました。選挙権の話なので、最初に、校長と生徒・教職員全員でジャンケンをして、「ジャンケンをしなかった人は、面倒くさがり屋さん。選挙を棄権する傾向にありますよ」という話から次のような内容を話しました。、

 国会議員や市町村議会の議員、知事や市町村長を選ぶ「選挙」。今日は選挙権のお話しをします。

現在の日本は、少子高齢化、人口減少社会を迎えています。この傾向は今後急速に進むと思われますが、日本の未来を作り担う存在である10代の人が政治に参画する意識を持つことが大切です。より早く選挙権を持つことにより、社会の担い手であるという意識を若いうちから持って、主体的に政治に関わる若者が増えて欲しいと思います。若者の投票率が低くなると、若者の声は政治に届きにくくなってしまいます。その結果、若者に向けた政策が実現しにくくなったり、実現するのに時間を要する可能性があります。

今までは公職選挙法において満20歳以上の者が選挙権を有するとされていましたが、その選挙権を有する年齢が引き下げられたのです。平成27年6月、選挙権年齢を「20歳以上」から「18歳以上」へ引き下げる改正公職選挙法が国会で可決成立しました。

それまでの「選挙権年齢は20歳以上」というのは、昭和20年に定められたものなので、今回は70年ぶりの大改正となります。現在、191の国や地域のうち、18歳までに選挙権を付与している国はおよそ90%にものぼるので、世界の趨勢に則した改正といえます。この改正により、およそ240万人の18歳、19歳の人が有権者となりますが、それは全有権者のおよそ2%にあたります。実は、若者の投票率は、他の世代よりも低いというデータがあります。平成26年12月に行われた第47回衆議院議員選挙全体の投票率はおよそ52.7%でしたが、20歳代の投票率はおよそ32.6%。投票率の低さは選挙に対する理解不足も要因の一つかもしれません。

 では、どうやって選挙に関する情報を収集したらよいでしょう。候補者や政党の情報を収集する方法としては、テレビ、ラジオの政見放送、選挙公報、街頭演説やインターネットなどがあります。私のおすすめは新聞です。広い新聞紙面に一目で見やすいようにレイアウトされています。また、新聞はそれぞれ主張があるので、複数の新聞を読み比べてみると、いろいろな観点から物事をとらえることができます。今日、皆さんに配付した『選挙権を持つ君へ』では、新聞の読み方のポイントもふれているので、参考にしてください。

臆せずに、自分の基準で判断して投票に行ってほしいということが私の願いです。「誤ったことをしちゃうんじゃないか」とか、「大人に迷惑をかけるんじゃないか」と不安に思っている人が多いと思います。18歳の選択、それを大人が後押ししてあげられる社会にしたいですね。選挙は投票日に投票することが原則ですが、期日前投票の制度があります。投票日に仕事や用務のある人は、期日前であっても投票ができます。

 また、今回の改正で、有権者が18歳未満の子供を連れて投票所に入場できるようになりました。たぶん、皆さんは投票所の中に入ったことはないですよね。皆さんが親になったころには、小学生や中学生の子供を連れて親子で選挙に行くのが当たり前になってくると思います。

今回の公職選挙法改正で、選挙権年齢の引き下げ以外には、選挙運動も18歳からできるようになります。選挙運動とは「特定の選挙について、特定の候補者の当選を目的として投票を得、又は得させるために直接又は間接に必要かつ有利な行為」とされています。

18歳になれば、選挙が公示された日から投票日の前日まで選挙運動ができることになりました。18歳以上の人が、選挙期間中に自分で選挙運動メッセージをホームページやブログに書き込んだり、他人が書いた記事などをLINEなどのSNSで広めることも選挙運動になります。選挙運動や政治活動については、学校においては高校生として学校の規則を守ること、選挙との関係では公職選挙法などの法律を守る必要があります。

選挙運動には禁止されている行為があります。18歳未満の人が行うこと、期間外の選挙運動、戸別訪問、飲食物の提供、署名運動、買収、候補者や政党等以外の者が電子メールを使って選挙運動をしたり、選挙運動用ホームページや電子メールなどをプリントして配ることは禁止されています。

 私は、選挙権を得て32年がたちましたが、実は一度も棄権をしたことはありません。時には論点がよくわからないと思った選挙もありましたが、自分なりに判断して1票を投じてきました。選挙は、自分の意見を政治に反映する機会です。日本で女性が選挙権を得た70年前のことが教科書にも記載されている歴史的な出来事であるように、18歳選挙権の実現は教科書にも載る歴史的な出来事です。
 今日は、18歳選挙権の話をしました。皆さん一人一人には無限の可能性があります。「それ、無理!」と自分で限界を決めずに、選挙に限らず、自分の可能性を最大限に伸ばしましょう。

 翌日の6月2日の読売新聞朝刊の社会面に鳩ヶ谷高校の全校集会のことが紹介されました。若者もしっかりと考えを持っています。自分の可能性を伸ばしてもらいたいと記事を読みながら思いました。

 

 

 

 

 

《校長日誌》15年目の鳩ヶ谷高校朝読書 導入秘話

 今日から鳩ヶ谷高校では1学期中間考査が始りました。早朝から教室で最後の勉強をする生徒を多く見かけました。精一杯頑張ってもらいたいと思います。

 鳩ヶ谷高校では、平成13年4月から朝読書を行っています。もう15年の歴史があります。今日は、導入の経緯について紹介します。

 本校の朝読書は、平成13年1月、読書活動の推進に意欲的であった国語科が中心となって、朝読書の実施を提案したのが始まりです。当時、千葉県の船橋学園女子高校(現在の東葉高校)の林公先生が朝読書の取組をとおして学校を再生させた実践が話題になっていました。また、全国的に「いじめ」の問題や「キレる」生徒への問題への対応が求められ、それを解決するための「心の教育」が重要視されていました。

 このような背景の中、本校においても豊かな心を育み、学ぶ力を身につけさせることを目的に平成13年1月、国語科が中心となって朝読書導入のための実施要項を提案しました。しかし、当時はまだ高校での朝読書は一般的ではなく、クラス担任の負担や日課の問題、生徒が読書をするのかなどの不安、読書に対する考え方の違いなど様々な問題があり、簡単には共通理解を得るには至らなかったようです。

 そこで、生徒や教職員へのアンケート調査を実施して問題点の分析が行われました。また当時、朝読書の先進校であった埼玉県立三郷高校、福島県立石川高校、茨城県立里美高校の3校を国語科や生徒指導部の教員で視察し、各校の取組状況、課題、成果等を分析して職員研修会が行われました。その結果、本校の実状に合った取組が重要であるとの共通理解にいたり、平成13年3月、問題点等を修正しながら再度実施要項の提案が行われました。

 ここでの問題点の修正は、①指導体制の強化 ②読書環境の充実 ③日課の見直し でした。指導体制の強化については、「みんなでやる」の原則を全校一斉の読書ということだけではなく、それを指導する教職員にも適用しました。その結果、担任がホームルームで読書指導を行うと同時に、副担任や学年外の教員も廊下・階段・昇降口・駐輪場での遅刻者対応と担任の読書指導の補助を行うこととしました。読書環境の充実については、図書館との連携と学級文庫の設置を行いました。日課の見直しについては、職員朝会の短縮化を図るとともに、午前8時40分からの朝読書、午前8時50分からSHRとして順序を入れ替えるなどの工夫を取り入れました。また、昼休みが10分遅くなる分については、家庭とも連携を図り、朝食をしっかりと摂らせる指導に切り替えていったそうです。

 このようにして朝読書実施要項が了承され、全校生徒及び全教職員が、平成13年4月から行っています。その時に生まれた子どもたちが、今年度の1年生として入学し、朝読書に取り組んでいます。

《校長日誌》雑草という草はない

 春の大型連休、いわゆるゴールデンウィークが終わりました。春は芽吹きの季節です。4月上旬、ある先生に「一気に春ですね。鳩ヶ谷高校の農場の畑も雑草が一斉に芽吹きました。春の芽吹きはすごいですね。」と話しました。後日、別の先生から「雑草という草はない」という昭和天皇(19011989)の箴言をうかがいました。

 調べてみたら昭和天皇の侍従長をされた入江相政さん(19051985)が、『宮中侍従物語』の中で触れられています。終戦直後の初秋、天皇皇后両陛下が御用邸からご帰京されるので、宮殿の庭に草が茂っていたら見苦しいだろうと、侍従たちが草刈りをしたそうです。しかし、人手が足りずに刈りきれなかったそうです。昭和天皇がお帰りになった時に「どうして草を刈ったのかね」と尋ねられ、入江侍従は「雑草が生い茂っておりましたので、一部お刈りしました。」とお詫びしたそうです。すると昭和天皇は「雑草という草はない。どんな植物でもみな名前があって、それぞれ自分の好きな場所で生を営んでいる。人間の一方的な考え方で、これを雑草と決め付けてしまうのはいけない。注意するように。」と諭されたそうです。どんな植物にも名前や役割があり、人間の都合で邪険に扱うような呼び方をすべきではないと伝えたかったようで、入江侍従は強烈な印象を受けたそうです。

 人間は思いを伝えるために、言葉を使います。農業の世界では、春に植物が一斉に芽吹くことを「スプリング・フラッシュ」と言うそうです。私は、今回、春の芽吹きの素晴らしさを伝えようと思って、「雑草」という単語を使ってしまい真意を伝えられませんでした。思いを正確に伝えることはなかなか難しいことです。大型連休中には、4月29日の「昭和の日」、5月4日の「みどりの日」がありました。言葉の大切さを昭和天皇の箴言から学びました。

《校長日誌》離任式

 春は出会いと別れの季節です。今日の鳩ヶ谷高校は離任式でした。お世話になった先生方から、いろいろなお話を伺うことができました。アットホームな雰囲気の中、一人一人の先生方が鳩ヶ谷高校の思い出を語ってくれました。当たり前の日常が、その場を離れてみて初めて気づくことがたくさんあるのものです。生徒会長の感謝の言葉、花束贈呈の後、校歌斉唱となりました。ご転出された先生方、大変お世話になりました。ありがとうございました。今後も鳩ヶ谷高校を応援してください。

《校長日誌》熊本地震、お見舞い申し上げます

 4月14日午後9時26分に熊本県で震度7の地震が発生して以来、熊本県を中心に地震が続いています。16日深夜にも大きな地震がありました。被害が拡大しています。心からお見舞い申し上げます。

気象庁は、16日午前1時25分頃に熊本県で震度6強を観測した地震が14日から熊本地方で起きている一連の地震の「本震」だと発表しました。14日からの約150回にわたる地震は前震で、「本震」にあたるこの地震は16倍のエネルギーがあったそうです。

テレビやラジオでは特別番組が続いています。テレビの映像を見ていると、東日本大震災や阪神淡路大震災を思い出し、心が痛みます。鳩ヶ谷高校の「総合的な学習の時間」では防災教育にも取り組んでいます。昨日の放課後、「何かできることがないかな」と話し合っている生徒もいました。「共助」の気持ちがしっかりと育っています。今、自分たちでできることを真剣に考えている若者がたくさんいます。私たち大人も今できることに取り組まなければいけないと思います。

《校長日誌》対面式 チーム鳩高

 今日は対面式です。1年生と2・3年生が初めて体育館で一堂に会しました。対面式では、私は平成21年度から5年Jリーグの浦和レッズダイヤモンズ社長をされた橋本光男社長のお話をしました。グループとチームの違いについて、「①グループはただ黙々としている。チームは楽しみ、笑いが絶えない。②グループは個人が責任を負う。チームは誰の間違いでも、全員が快く共同責任を負う。③グループは必要だから集まる。チームは仲間との集いを待ち遠しく思う。」ということを紹介しました。
 この鳩ヶ谷高校を皆さんで「チーム鳩高」として一緒に創りましょう。

《校長日誌》入学式 281名が入学しました

  今日は鳩ヶ谷高等学校の平成28年度始業式、入学式です。本格的に平成28年度がスタートします。午前中の始業式、午後の入学式では、私は、ほぼ同じ内容の話をするようにしています。高校時代に①今やるべきことを見抜く力、②自分を伸ばす力 ③今を楽しみ前進する力 の3つの力を身につけてもらいたいと思っています。

本校では3年前から有志の生徒諸君が宮城県女川町へ出向き、東日本大震災復興のボランティア活動に積極的に参加しています。今やるべきことを見抜く力の例として、三陸鉄道の復旧について紹介しました。5年前の平成23年3月11日の東日本大震災で大きな被害を受けた三陸鉄道は、3年の月日を要して平成26年4月に107キロ全線復旧しました。三陸鉄道は社員60名余りの小さな鉄道会社です。線路が大きな被害を受けたにもかかわらず、大震災からわずか5日後に一部区間の運行を再開し、被災者を大きく勇気づけました。今やるべきことを直ちに実行したのです。物事のプライオリティ(優先順位)をしっかりと見極める力をつけてもらいたいと思っています。
 新しく281名の仲間が鳩ヶ谷高校に加わりました。新入生諸君の活躍を期待しています。



《校長日誌》春の全国交通安全運動 武南警察署出発式

今年は4月6日()から15()までの10日間が春の全国交通安全運動期間です。平成28年度の埼玉県のスローガンは「人も車も自転車も 安心・安全 埼玉県」です。運動の基本は「子供と高齢者の交通事故防止」、運動の重点は①自転車の安全利用の推進 ②後部座席を含めた全ての座席のシートベルトとチャイルドシートの正しい着用の徹底 ③飲酒運転の根絶 ④子供と高齢者の自転車乗車中の交通事故防止 です。
 今日は、川口市役所鳩ヶ谷庁舎で埼玉県警武南警察署の春の全国交通安全運動出発式が行われました。鳩ヶ谷高校の合唱同好会の生徒が参加しました。小学生へのランドセルカバー贈呈や中学生による交通安全作文朗読の後、本校生徒が自転車安全利用宣言をしました。そして、本校合唱同好会の生徒7名とOG1名の8名で♪ふるさと♪など5曲の合唱を披露しました。

私も激励のために会場に行きましたが、桜の花の舞う会場に、爽やかな歌声が響き渡っていました。鳩ヶ谷高校も交通事故防止に積極的に取り組みます。

《校長日誌》『無私の日本人』

 歴史学者の磯田道史さんが書いた『無私の日本人』(文春文庫2012年)を原作とする映画「殿、利息でござる!」が5月に公開されます。藩主が農民・町民から年貢や町人足役などで徴税をしていた江戸時代に、宿場町の人々が藩主から貸金の利息金をとるという実話の映画化です。

 仙台藩領の吉岡という貧乏な宿場(宮城県大和町)の酒屋穀田屋十三郎が主人公です。伝馬役という藩の荷物運びの苦役が重く、宿場町から夜逃げする者が続出します。家数が減れば1軒あたりの負担が増加し、夜逃げが増えるという悪循環に陥っていました。穀田屋は、宿場の旦那衆と相談し、旦那衆9人が出し合い、総額千両(現在の価値で約3億円)の基金を作り、それを仙台藩に年利10%で貸し付け、毎年3000万円の利息をとり、100軒ある宿場の家々に30万円づつ配る制度を作って衰退を止めたそうです。フィギュアスケートの羽生結弦選手が仙台藩主伊達重村の役で出演しているのも話題です。

 学校の授業で教わった日本史も大きく変わっています。時代劇などでは江戸時代の殿様は近世ヨーロッパの絶対君主のように描かれる場合があります。封建体制といわれる江戸時代の幕藩体制においては、行跡の悪い殿様を家老らの合議による決定により、強制的に監禁するという行為もありました。1988(昭和63)年に第10回サントリー文芸賞を受賞した歴史学者の笠谷和比古さんの『主君「押込」の構造』(講談社学術文庫2006)で注目され、江戸時代の幕藩体制への認識が大きく変わりました。

 過去の「知識」や「常識」だけにとらわれてしまうと、「どうせ出来ない」と思い込みがちです。「知識」も定期点検しないと陳腐化してしまいます。混沌とした現代には新しい発想が必要だと思います。


《校長日誌》第26回卒業証書授与式

 本日は、鳩ヶ谷高校の第26回卒業証書授与式でした。3年生274名が元気に卒業していきました。昨年度同様、卒業生答辞の場面では、走馬灯のように思い出が駆け巡り、卒業生の多くから涙が見えました。最後の校歌斉唱では、一人一人が大きな声で校歌を歌い、感動の卒業式でした。今回は、式辞の一部をご紹介します。18歳選挙権をとおして「自由と責任」「権利と義務」についてお話をしました。

 
皆さんは、本日、鳩ヶ谷高校からそれぞれの夢と希望を持って、新たな道へと歩み出していきます。皆さんが歩み出す今日の社会は、ちょうど5年前に発生した東日本大震災からの険しい復興への道のり、混沌とした国際情勢、不安定な経済状況など、課題が山積しています。このような時だからこそ、一人一人の「自由と責任」「権利と義務」がとても大切です。
 そこで、皆さん自身が対象者である「18歳選挙権」をとおして大人としての「自由と責任」「権利と義務」についてお話します。
 大人とは何歳からなのでしょうか。電車やバスの運賃は12歳以上、自動車運転免許は18歳以上、飲酒は20歳以上など大人の年齢は異なります。

今年の夏の国政選挙から選挙権年齢が18歳以上に引き下げられました。それまでの「選挙権年齢は20歳以上」というのは、昭和20年に定められたものなので、今回は70年ぶりの歴史的な大改正となります。
 現在
、18歳までに選挙権を付与している国はおよそ90パーセントにものぼりますので、世界の趨勢に則した改正といえます。この改正により、およそ240万人の18歳、19歳の方が有権者となります。
 なぜ、70年ぶりの大改正が行われたのでしょうか。若者の選挙離れも背景の一つです。平成26年12月に行われた第47回衆議院議員選挙全体の投票率は52%でしたが、20歳代の投票率は32%でした。投票率の低さは日本だけの問題ではなく、民主主義の発祥地であり先進地でもある欧米でも同様です。国政選挙では、英国66%、フランス57%、ドイツ71%、米国36%と、日本を始め、欧米の民主主義国家の政治が閉塞感を強めています。英国の首相であったウィンストン・チャーチルは「民主主義は最悪の政治形態であると言える。ただし、これまで試されてきたいかなる政治体制を除けば」と述べ、民主主義の素晴らしさを説いたことがあります。
 日本の場合、若者の投票率の低さは、選挙に対する理解不足も要因の一つかもしれません。候補者や政党の情報を収集する方法としては、選挙公報、政見放送、街頭演説やインターネットなどがあります。選挙は投票日に投票することが原則ですが、期日前投票の制度があります。投票日に仕事や用務のある人は、期日前であっても投票ができます。今回の公職選挙法改正で、選挙権年齢の引き下げ以外には、選挙運動も18歳からできるようになります。選挙運動では、候補者や政党等以外の者が電子メールを使って選挙運動をしたり、選挙運動用ホームページや電子メールなどをプリントして配ることは禁止されています。
 人間は年齢を重ねて子供から大人に成長するなかで、自由は拡大し、様々な権利が与えられるようになります。しかし、自由には責任、権利には義務が伴います。自分自身で獲得したものならその重みを自覚できますが、何となく与えられたものではその重みになかなか気付きません。今回の「選挙権」の重みをしっかりと認識し、大人としての自覚を持ってもらいたいと思います。
 私は、これまで選挙を棄権したことは一度もありません。時に誰に投票してよいのか分からない選挙もありましたが、自分なりに判断して一票を投じてきました。選挙は、自分の意見を政治に反映する機会です。高校を卒業する皆さんには、大人の一人であることを自覚し、世の中をしっかりと支える人になってもらいたいと思います。
 最後になりましたが、卒業生の保護者の皆様、お子様のご卒業、心からお祝い申し上げます。皆様には、PTA会員として、本校の教育活動に対し、温かい御理解とお力添えをいただきましたことに厚く御礼申し上げます。
 卒業生の皆さんの、これからの大きな活躍を心から願いまして、式辞といたします。

《校長日誌》命をつないでくれるかな?

鳩ヶ谷高校では、今日から学年末考査が始まりました。放課後の教室をまわってみたら、明日の考査に向けて勉強している生徒がたくさんいました。頑張ってもらいたいと思っています。
 2月25
日、インフルエンザ脳症で脳死と判定された女児のご両親が、臓器提供を決心し、最愛の娘に贈った手紙を公表し、報道されました。ご両親は、臓器移植提供に関する説明を受け、悩んだ末に提供を決意され、思いを手紙につづられたとのことです。

 Aちゃんが体調を崩してからお父さんとお母さんは辛くてね。毎日毎日神様にお願いをしました。目に見える者全てに、お山に行ってお願いして、川が見えればお願いして、海に向かっても…いろいろな神社なんかも夜中に行ってお願いしました。最後には落ちている石ころさんたちにもお願いしたんだよ。でもね、どうしてもAちゃんとお父さんを入れ替えることはできないんだって。

 もう目を覚ますことはできないんだって。もう長くは一緒にいられないんだって。

(中略)

 お父さんやお母さんは悩んだ末、Aちゃんの臓器を困っている人に提供することを決めました。もしいやだったらゴメンね。

(中略)

 もしAちゃんが人を救うことができたり、その周りの皆さんの希望になれるとしたら、そんなにも素晴らしいことはないと思ったの。そんなにも素晴らしいことはないと思ったの。こんなにも誇らしいことはないと思ったの。Aちゃんが生きた証じゃないかって思ったの。今のお父さん、お母さんみたいに苦しんでいる人が一人でも笑顔になってくれればどんなに素晴らしいだろうと思ったの。

 そして、その笑顔はお父さんやお母さんの生きる勇気にもなるんだよ。

 いつも周りからみんなを笑顔にしてくれたAちゃんだから、きっとまた世界の笑顔を増やしてくれるよね?

 命は繋ぐもの。お父さんとお母さんがAちゃんに繋いだようにAちゃんも困っている人に命をつないでくれるかな?

 願わくば、お父さんとお母さんがAちゃんにそうしたように、AちゃんもAちゃんが繋いだその命にありったけの愛を天国から注いでくれると嬉しいな。  お父さんより

 お母さんを もう一度 抱きしめて そして 笑顔を見せて   お母さんより

 横山秀夫『半落ち』(2005年 講談社文庫)では、アルツハイマーや骨髄移植をテーマに「命」を繋ぐ思いをつづっています。今回のご両親の思いを読み返すたびに、この世に命を受けたことの重みと繋ぐことの大切さを改めて感じます。

 

 

 

《校長日誌》“おいしい”でみんなをつなぐ八百屋という仕事

鳩ヶ谷高校の司書さんのセレクトにより一冊の本と出会いました。青果ミコト屋『旅する八百屋』(2015年 発行所:アノニマスタジオ・発売元:KTC中央出版)です。本の帯には次のように書いてありました。

 

ほんとうの

おいしいってなんだろう?

自分たちが普段

口にしているものが

どうやって生まれ、

どこからやってくるのか。

何を食べるのかという

ひとつの選択が、

自分の体を、そして

未来をつくっていく。

小さな八百屋が

旅して考えた

野菜のこと、食のこと。

 

と書いてありました。何だか興味がわいて一気に読んでしまいました。

青果ミコト屋とは、高校の同級生であった鈴木徹平さんと山代徹さんが、大学卒業後に就職し、その後めぐりあったのが農業でした。でも、彼らは「耕す人」の道を選びませんでした。それは、農薬を使わずに丹誠込めて育てた野菜も、大きさや色、キズなど、見た目が少しでも規格に合わなければ、既存の流通では買い叩かれるという現実を知ったからだそうです。

自然栽培を中心とした旬のおいしいオーガニック野菜を取り扱う“ミコト屋号”という古いキャンピングカーをベースキャンプに、日本全国の農家を旅してまわり、生産現場に足を運びます。店舗を持たず、定期宅配と移動販売で全国各地で開かれるマルシェやイベントなどでも多数出店しているそうです。

 鳩ヶ谷高校には、農業系の園芸デザイン科があります。埼玉県内では、農業関係高校が県立高校8校、国立高校1校の9校があります。埼玉県は、首都圏に位置しながら、穏やかな気候と豊かな自然に恵まれた立地を生かし、野菜、米、畜産、果実、茶など多彩な農産物が生産されています。産出額でも花き類が全国第5位、野菜は全国第6位です。ネギ、小松菜、里芋、パンジーの生産は全国第1位です。埼玉県では、産地と消費地が近いという特性から、「近いがうまい埼玉産」をキャッチフレーズに県産農産物を「知って、買って、食べてもらう」取組を行っています。私は、埼玉県の高校生に、もっと農業を身近に感じてもらうとともに、ビジネスの一つとして考えてもらいたいと思っています。

《校長日誌》鳩高ブランドが販売されます!実践的職業グローバル事業

 鳩ヶ谷高校は、普通科、園芸デザイン科、情報処理科の3学科が設置された総合制高校です。埼玉県教育委員会では、専門学科を対象に実践的職業グローバル事業を行っています。明日の埼玉県の産業界を担う職業人を育成するため、企業や大学等との連携を強化し、専門高校等の生徒に高度な知識・技能等を習得させることを目的としています。学校・学科の枠を超えた連携により商品開発を行い、主体性、創造性、課題解決能力などグローバル社会で必要とされる力を身につけさせています。専門学科のある本校でも、埼玉県立いずみ高校、埼玉県立岩槻商業高校とイオン株式会社と共同開発した商品を埼玉県内のイオンで販売することになりました。

① 鳩ヶ谷高校情報処理科が包装デザインを作成(いずみ高校生物資源科学科とイオンとの共同開発)

 ・まっタロミス(税別198円)…里芋クリームのティラミス(抹茶味)。2月19日~21日に埼玉県内イオン全店で販売

 ・ココティープリン(税別198円)…ココナッツ入りソイミルティープリン。2月19日~21日に埼玉県内イオン全店で販売

 ・スティック焼きおにぎり(税別98円)…スーパーフードのキヌア入りご飯の焼きおにぎり(昆布・チーズ・深谷ねぎ味噌)。2月20日イオンレイクタウン店限定販売、2月21日イオン与野店限定販売

 ・にっしーの愛がつまった満ぷく月見フライ(税別198円)…卵まるごと1個を豚肉と埼玉県産ほうれん草で巻いて揚げたフライ。2月20日イオンレイクタウン店限定販売、2月21日イオン与野店限定販売

② 鳩ヶ谷高校園芸デザイン科が包装デザインを作成(岩槻商業高校と藤宮製菓との共同開発)

 ・サンカクイズ(税別111円)…求肥のお菓子で商業に関するクイズ付き。2月20日イオンレイクタウン店限定販売、2月21日イオン与野店限定販売

 いずれも鳩ヶ谷高校は包装デザインの作成ですが、鳩ヶ谷高校の校章が入っています。2月20日(土)には、本校情報処理科2年生がイオンレイクタウン店で販売も行います。是非ともご賞味ください。

《校長日誌》園芸デザイン科卒業作品展を見てきました

 本日から2月15()まで、川口市立グリーンセンターにおいて、園芸デザイン科3年生の卒業作品展を行っています。

 園芸デザイン科は、昭和63(1988)年、本校開校と同時に全国で初めて設置された農業系の専門学科であり、生活空間や都市環境を豊かで住み良い快適な空間に創造するための知識と技術を学んでいます。1年生で園芸やデザインの基礎を学び、2・3年生では、フラワーデザイン・グリーンデザイン・ガーデンデザインの3専攻に分かれ専門的に学習しています。「春の園芸フェスタ」「川口市はたちの集い」「鳩ヶ谷商工まつり」など地域のイベントにも積極的に参加し、園芸デザイン科の取組を多くの方々に御紹介しています。今後も園芸デザイン科のパイオニアとして、さらなる高みを目指してまいります。

 この卒業作品展は、第1期生からの伝統行事です。私も本日見てきました。フラワー専攻は春夏秋冬イメージしたグループ作品、ガーデン専攻は世界遺産をイメージしたジオラマ的な作品、グリーン専攻は、「神秘の湖」「木霊」「循環~とき~」のテーマとするグループ作品と「静寂」をテーマにグリーン専攻16名全員で制作した大作から構成されています。本日と明日は春を感じる気温になるようです。本日から15日(月)まで川口市立グリーンセンターの「緑のアトリエ」で午前9時30分から午後4時まで開催しています。個性豊かな第26期生の努力と成果の結晶である作品を心ゆくまで御鑑賞ください。


《校長日誌》『下町ロケット』『下町ロケット2 ガウディ計画』

 平成27年秋の連続テレビドラマ視聴率でTBSドラマ『下町ロケット』(阿部寛主演)が18.5%でトップでした。年間ドラマ視聴率でもトップという人気ドラマでした。原作は、池井戸潤の第145回直木賞受賞作品である『下町ロケット』(小学館2010年)と続編の『下町ロケット2 ガウディ計画』(小学館2015年)です。

 池井戸作品では、半沢直樹シリーズ(『オレたちバブル入行組』(文藝春秋2004年)、『オレたち花のバブル組』(文藝春秋2008年)、『ロスジェネの逆襲』(ダイヤモンド社2012年)、『銀翼のイカロス』(ダイヤモンド社2014年))を始め、『空飛ぶタイヤ』(講談社文庫2009年)や『不祥事』(講談社文庫2011年)に始まる「花咲舞が黙ってない!」シリーズなど池井戸作品はどれも面白い。池井戸作品は、「一生懸命生きていれば、必ずいいことがある」と信じさせてくれます。しかし、「下町ロケット」シリーズは別格だと思います。

 心が疲れている時、涙が出そうな時には勧善懲悪のものがいい。なぜなら、疲れている時には、それと逆のことを考えがちだからです。自分はダメな人間だ、周りの人が信じられないなど、孤独感が強まり、どんどん自信がなくなっていきます。涙が出てくることもあるでしょう。しかし、池井戸作品を読むと、人生これから先、悪いことばかりではないと思えるようになってきます。

 「下町ロケット」シリーズの主人公は、佃製作所社長の佃航平という中小企業の社長です。しばしば崖っぷちに立たされ、絶望的な状況に追い込まれます。しかし、意外なところから主人公の味方が現れたり、悪役が窮地に追い込まれる事実が発覚したり、大逆転が起こります。

 生きるのは決して楽ではない。壁にぶち当たり、投げ出したくなることも何回もあるかもしれない。しかし、夢を持ち、誠実に正直に生きていれば、必ず素晴らしい人生が待っていることを教えてくれます。そう教えてくれるのが『下町ロケット』という作品であり、池井戸潤という作家だと思います。

 『下町ロケット2 ガウディ計画』で私の好きな文章を紹介します。主人公である中小企業の佃製作所社長の佃航平が、会社に不満を持って辞めていく若手社員に、テレビドラマでは涙ながらに贈った言葉です。

「・・・どこに行っても楽なことばかりじゃない。苦しい時が必ずある。そんな時には、すねるな。そして逃げるな。さらに人のせいにするな。それから・・・夢を持て。オレがお前に贈ってやれる言葉はこんなことぐらいしかない。」

《校長日誌》似て非なるモノ

 新年明けましておめでとうございます。鳩ヶ谷高校は本日から第3学期がスタートしました。始業式がありましたので、校長講話の内容を御紹介します。
 今日は「似て非なるモノ」についてお話します。似ている言葉というのは案外くせモノです。一般的には、「似ている」=「ほとんど同じ」というとらえ方をすることが多いように思いますが、「似ている」=「同じではない」という視点も大切です。

 例えば、「おざなり」と「なおざり」という言葉は、とてもよく似ていますが、意味は大きく違います。「おざなり(御座成り)」は、自分で意識していいかげんな言動をしてその場を逃れようとする行為です。「なおざり(等閑)」は、自分で意識しないでおろそかな結果になってしまったことです。

 「整形外科」と「形成外科」も響きが似ているので、誤解されやすいようです。「整形外科」は身体の運動に関する治療などを行う医療機関です。「形成外科」は身体の表面など美容整形や若返り治療などを行う医療機関です。

 10月の全校集会で「ガラパゴス化」について話をしました。その時、わずか15年前、当時の日本の携帯電話は、サービス内容や機能は世界トップ水準でしたが、日本国内仕様にあわせて作り込んだため、世界での競争力を落としてしまい、今や製造すらほとんどしなくなってしまったことを紹介しました。このことは「ガラパゴス化現象」と名付けられました。携帯電話は略して「ガラケー」です。

 鳩ヶ谷高校のガラパゴスについてもお話しました。今日は皆さん、遅刻していませんか。「始業チャイムの鳴り終わりの時に教室にいない場合を遅刻とする」という鳩ヶ谷高校のルール。このルールができたのは、平成12年2月26日。私は鳩ヶ谷高校のガラパゴスの象徴だと思います。世の中では、チャイムの鳴り始まりが始まりです。チャイムの鳴り始めでも鳴り終わりでも似ているからいいじゃなかという人もいるかもしれません。ある人が言いました。「電車のベルは鳴り終わりです。」世の中では、このような発想を屁理屈といいます。

 3年生が家庭研修に入った2月1日から、鳩ヶ谷高校ではすべてチャイムの鳴り始めに始めます。1・2年生は切り替えること。先生方も切り替えます。鳩ヶ谷高校を世界標準に戻します。

 「悪法も法なり」という格言があります。古代ギリシアの哲学者ソクラテス(B.C.469頃~B.C.399)が言ったという人がいますが、作り話でしょう。「法が自分に都合の悪い答えを出したとしても、それを受け入れなければならない」と解釈する人がいますが、リーガルマインドでは違います。法的思考では、間違った法は正していかなければならないことをいっているのです。

 「できない理由を探さない。できる知恵を見出す」ように心がけましょう

《校長日誌》日本を今一度洗濯いたし申候

 本日は、2学期の終業式でした。全校生徒に話をする最後の機会です。毎回、校長講話では何を話そうか、ネタ探しに奔走します。以前に落語の枕の話を書きましたが、私は、伝えたいことの前に、落語のように日常的な話から知らず知らずに本論に入り込むのが理想的だと思っていますが、なかなか難しいです。今日の終業式では、次のような話をしました。

 今日は、「洗濯すること」についてお話しします。

 2年生の皆さんは修学旅行で長崎に行きましたが、実は、私もその時に長崎に行きました。長崎の地で、大政奉還に尽力した幕末の志士 坂本龍馬(18351867)が設立した日本で最初の会社組織といわれる「亀山社中」があった亀山社中記念館に行ってきました。長崎の青空の下で解説員の方からじっくりと説明を受けました。2年生、3年生思い出してみてください。長崎の澄み切った空を!

 時代は常に変化します。今から2500年前に古代ギリシアの哲学者の哲学者ヘラクレイトス(B.C.540頃~B.C.480)は「万物はすべて流転する。太陽ですらも、今日の太陽はもはや昨日の太陽ではない」と言っています。

 現代の日本は、戦後70年において最大の激変期です。幕末の志士 坂本龍馬(18351867)は、時代の変化に敏感でした。彼が郷里土佐の知人の檜垣清治(18391894)と行きあうたびに、自分を変革させていた逸話は創作だと思いますが有名です。「長い刀から短い刀」「短い刀からピストル」「ピストルから万国公法」というように、古い武器から新しい武器、新しい武器から法律、民主主義へと変化のシンボルを常に求めながら、自己変革、つまり「イノベーション」をとげました。

 「新」という漢字は「親」と語源が同じだそうです。何かを新しく変化させる場合、それに親しむことができて初めて深く理解し、新しくすることができるのです。自分自身を変えるためには、まずは、自分自身に親しむこと、つまり、自分を好きにならないといけません。皆さんは、自分のことが好きですか。

 坂本龍馬は、幕末の1863年に姉に向けた手紙で「外国人と結託している江戸幕府の役人を打ち破り、日本を今一度洗濯しなければなりません」と書いています。坂本龍馬は今から150年前に「日本を洗濯しよう」と決意し、大政奉還を実現させ、「明治」という新しい時代を切り開きました。

 「これではいけない」「ここの部分は変えないといけない」と思ったら、大いに行動に移してください。良い自分も悪い自分も、この冬休みにしっかりと「洗濯」しましょう。しっかりと自分自身を「洗濯した」生徒諸君と先生方の皆さんで、1月7日に再会し、また新しい鳩ヶ谷高校を創造していきましょう。


 

《校長日誌》釜石の出来事

 本日は、鳩ヶ谷高等学校の避難防災訓練でした。川口市消防局の御協力をいただき、南消防署鳩ヶ谷分署などから16名の消防士の皆様に御来校いただきました。

 私からは、「避難防災訓練の時の教訓の言葉の一つとして、『天災は忘れたころにやってくる』という言葉がある。真偽のほどは定かではないらしいが、東京帝国大学物理学教授であった寺田寅彦の言葉である。皆さんには、明治の文豪夏目漱石の教え子と言った方が馴染みかもしれない。1923年の関東大震災の時の教訓だという。今日は、しっかりと体験してもらいたい。『備えあれば、憂いなし』」と話しました。

 その後、学年別に1年生はAED講習、2年生は消火訓練と応急手当法、3年生は応急担架作成訓練と起震車による地震体験を行いました。

 最後に、鳩ヶ谷分署消防司令から「鳩ヶ谷地区の小学校・中学校の避難訓練を行っているが、鳩ヶ谷高校は最低の出来栄えである。なぜ、小・中学校で出来たことができていないのか。埼玉県は天災が少ないと言われている。しかし、『まさか』ということがある。しっかりと『まさか』を自覚して行動してもらいたい。」と講評をいただきました。肝に銘じたいと思います。

 その際、東日本大震災における釜石市の小・中学生の避難状況の紹介がありました。釜石市では1000人以上が犠牲になった中、全児童生徒の99.8%に当たる2921人が津波から避難して無事だったそうです。避難行動は防災教育のモデルとして知られるようになりました。釜石市は報道機関と同じように当初は「釜石の奇跡」と呼んでいましたが、平成25年3月の庁議で使用しないことを申し合わせ、公文書を含め庁内では「釜石の出来事」に改めたそうです。東日本大震災では避難の途中、保護者に引き渡した児童ら子ども5人が死亡、学校職員1人が行方不明になったそうです。「奇跡」と称賛されることをつらく感じる遺族の申し出が背景にあったそうです。

 学校現場には当初から「奇跡」の表現に違和感があったそうです。「常識ではあり得ないことが起きたわけではなく、訓練や防災教育の成果。実践した子供たち自身が奇跡の意味は違うと感じていた」と釜石市教育委員会の担当者は説明しています。

 何事も日頃の取組の積み重ねが大切であることを実感しました。

《校長日誌》ネット社会との上手な付き合い方

 本日は、鳩ヶ谷高等学校の人権教育講演会でした。メディアジャーナリストの渡辺真由子さんをお迎えして「ネット社会との上手な付き合い方~今、身につけたいネット・リテラシー~」と題して御講演をいただきました。渡辺さんは、大学卒業後、テレビ局に勤務され、報道記者として活躍されました。いじめ自殺と少年法改正に迫ったドキュメンタリー『少年調書~16歳の自殺遺族は何と闘ったか~』で日本民間放送連盟賞最優秀賞、放送文化基金賞 優秀賞などを受賞されています。その後、カナダの大学に留学され、帰国後はメディアジャーナリストとして取材活動をされる一方、テレビや新聞のコメンテーターをされるなど、多方面でご活躍されています。

 講演では、まず、LINEを使っている生徒数を確認した後、ネットいじめの具体的な事例、ネットならではの問題点などを指摘されました。ネットいじめの対策として、ネット・リテラシーについて説明されたのち、被害にあった場合の対処法や加害者や被害者にもならないためにできることなどを具体的にお話しいただきました。

 LINEをはじめとするSNSsocial networking serviceソーシャル・ネットワーキング・サービス)は、今や若者にとっては必要不可欠なツールです。大人のほうが遅れてしまっています。渡辺さんの「ネット利用をコントロールするのは自分自身」という生徒に訴えた言葉がとても印象的でした。

《校長日誌》『ONE PIECE』の始まり

 ここ数年、演劇を見に行くようになりました。以前は、映画中心で、演劇はあまり興味がありませんでしたが、毎回違うアドリブなど、映画にない楽しさを感じるようになりました。今秋、四代目市川猿之助が「スーパー歌舞伎Ⅱ」で、漫画『ONE PIECE』と日本固有の伝統か芸能である歌舞伎のコラボレーションを図りました。残念ながらチケット完売で見ることはできませんでした。原作の漫画『ONE PIECE』の作者は尾田栄一郎さんで、1997年から今日まで「週刊少年ジャンプ」に連載されており、コミックスの1巻から76巻までの累計発行部数は3億2000万部以上だそうです。私は、読んだことがありませんでした。

 11月の3連休にレンタル店で初めて借りて、やっと11冊目までたどり着きました。最後まで読めるかわかりませんが、ところどころに粋なセリフが並んでました。伝説の海賊王G・ロジャーの遺した「ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)」を巡り、海賊達が闘っていた大海賊時代(架空の時代なのかな?)、海賊団のリーダー赤髪のシャンクスは海に落ちた少年モンキー・D・ルフィを自分の片腕を犠牲にしてまでも助けます。シャンクスは長年愛用した「麦わら帽子」をルフィに託し、ルフィの成長に大いに期待をして町を去ります。シャンクスは、ルフィが秘めた人格や人間性・無限の力を信じています。「期待されている」という自覚と「期待に応えたい」という想い。人間が生きていくために必要な想いだと思いました。「絆」が大切だということを認識しました。誰からも期待されていない人間はいません。誰かの期待に応えたい想いを発揮すると、もう少し頑張れそうな気がします。

少しだけ読んでみて、これが『ONE PIECE』魅力なのかなと思い始めたところです。でも、どこまで読めるかな?


《校長日誌》川口市立中居小学校開校60周年記念式典

 去る12月5日、川口市立中居小学校開校60周年記念式典に参列してきました。中居小学校の卒業生が本校の園芸デザイン科に在学しており、記念式典の壇上の盛花を制作した御縁で、本校PTA会長と一緒に招待されました。

 中居小学校は、明治6(1873)年の埼玉県の教育文書に「中居学校」として記載されており、明治初期から地域の教育を担ってきました。変遷を重ね、昭和31(1956)年に鳩ヶ谷町立中居小学校として開校し、現在の川口市立中居小学校となっています。本校にも卒業生が多数入学しています。

式典では、国歌斉唱、川口市民歌斉唱後、挨拶、祝辞がありました。その後、卒業生がデザインしたマスコットわかばちゃんが披露され、デザイン者に感謝状が渡されました。最後に、中居小学校6年生の児童の皆さんの合唱が披露されました。

 教育は未来へのバトンと言われます。式典に参列して、本校の教職員全員で、小学生の皆さんが鳩ヶ谷高校を目指してもらえるような地域から信頼される高校にしなければとの思いを一層強くしました。


《校長日誌》坂本龍馬が駆け抜けた街・長崎

 明日から2学年の3泊4日の修学旅行です。直前学年集会があり、挨拶をしました。その内容を紹介します。
 いよいよ待ちに待った修学旅行が始まります。修学旅行は皆さんにとって一生の思い出に残る高校生活最大の学校行事です。

 長崎は、幕末の志士 坂本 龍馬(18361867)が青春時代に駆け抜けた街です。

 皆さんは、坂本龍馬を知っていますか。今から148年前に、江戸時代から明治時代に変わる激動の幕末の時代に大政奉還を構想した人物です。その年、1115日に京都で31歳で暗殺されました。

 坂本龍馬は、弱冠16歳の時に

「世の人は 我を何とも 言わば言え 我が成すことは 我のみぞ知る」

と詠んでいます。

 その坂本龍馬は29歳の時に初めて長崎を訪れました。

「長崎はわしの希望ぜよ」と言ったと伝えられています。当時、世界との窓口であった長崎訪問へのワクワク感が伝わります。

 修学旅行では、一人一人がそれぞれの役割をはたし、ルールやマナーを守って楽しい修学旅行にしましょう。先生と生徒、生徒相互の信頼関係が深まり、今後の学校生活に大いに生かされる旅行になることを期待しています。

《校長日誌》県庁花時計

 浦和にある埼玉県庁の正門に花時計があります。さいたま120年記念事業として、平成3(1991)年度に設置されたものです。県内の農業関係高校(県立高校8校と国立高校1校)と埼玉県農業大学校は、県庁花時計の植栽を年4回交代で行っています。

 今年は、鳩ヶ谷高校が当番となり、11月4日に園芸デザイン科2年生のガーデンデザイン専攻の2年生が、1日かけて植栽を行いました。雑草などを丁寧に取り払い、心を込めて花を植栽しました。担当の教員によると、植栽した花は来年の2月頃まで見頃とのことでした。

私も1113日に県庁に行く機会があり、県庁花時計を見てきました。黄色、白色、紫色のビオラなど色彩りの花々が彩の国埼玉の象徴している感じがしました。皆様も浦和に行く機会がありましたら、埼玉県庁正門の県庁花時計を御覧ください。


《校長日誌》One for all, all for one

 今年はイングランド(英国)で開催されたラグビーワールドカップにおいて、日本代表が一次リーグで敗退したものの、大会初の一大会で3勝をあげるなど、ラグビー人気が高まっています。ラグビー精神を表す言葉として、One for all, all for one.(一人は皆のために、皆は一人のために)は、フェアプレー、ノーサイドと並び、ラグビーの行動規範として有名です。この相互扶助の精神は、保険業界でもよく使われるフレーズです。4年後の平成31(2019)年には、日本でラグビーワールドカップが開催されます。埼玉県は、平成3(1991)年に埼玉県立熊谷工業高等学校が全国高校ラグビー大会で全国優勝をしている強豪県の一つです。日本勢の活躍が楽しみです。

 ところで、平成23(2011)年に大手広告会社電通が制作したCMに「ささえあったら、人になる」という作品があります。平成23(2011)年3月11日の東日本大震災をきっかけに考えさせられた「人と人どうしの助け合いの大切さ」。この作品では「人」という文字をモチーフに、音楽とアニメーションで構成しています。

♪ながいぼうに

 みじかいぼう。

 ささえあったら、

 人になる。

 ささえることで

 人を知り、

 ささえられて、

 人となる。

 ながいぼうに

 みじかいぼう。

 ささえあったら、

 人になる。

 ささえるから

 人なんだ。

 ささえられるから

 人なんだ。

「人を支え、支えられることが、今、必要である」ことを訴えた作品です。

《校長日誌》原島文庫

 10月1日()から本校の各教室に22タイトル23冊からなる「原島文庫」が設置されました。全校集会で本校の図書視聴覚部主任の先生の説明の後、図書委員会の生徒が趣旨を説明しました。趣旨説明の内容を紹介します。

 原島文庫は、長年にわたり本校の教諭としてご勤務くださった 原島 眞理 先生のご厚意により創設されたものです。

 原島先生は、平成17(2005)年に本校に国語科教諭として赴任され、平成25(2013)年4月に他校へ転勤なさるまでの8年間、教鞭を執りつづけてくださいました。惜しくも転勤なされてすぐに病のため天国に旅立たれました。事実上最後の勤務校が本校であり、そのご縁で、ここに原島文庫が設立されました。

 先生は、大学で日本文学を学び、日頃から読書を人一倍好み、書物に親しむ生活を習慣とされていました。生徒にこれを読めという指導ではなく、自らが読書する姿勢を示し、その姿で本を読む大切さを教えるというタイプの先生でした。書物を大事にひもとき、多くのことを学び、ご自分を磨き上げていった先生に敬意を表しながら、原島文庫を利用してください。

《校長日誌》ガリバー旅行記とガラパゴス

 今日は10月1日、平成27年度の後半戦が始まります。全校集会がありましたので、生徒への講話を紹介します。

 今日は、『ガリバー旅行記』をとおして、「ガラパゴスの珍獣イグアナになるな」について話します。

 まず、皆さん、子供の頃に読んだことのある『ガリバー旅行記』を思い出してください。医師レミュエル・ガリバーがイギリスから船で旅立ちますが、途中で漂流してしまい、小人の国への冒険、巨人の国への冒険、空飛ぶ島ラピュタへの冒険、高い知性の馬と人間の姿をした野蛮な生き物ヤフーが争う国へ次々と冒険する話しです。

 『ガリバー旅行記』は、今から約300年前にアイルランド人のスウィスト(16671745)が記した政治風刺小説です。そこにあるのは、戦争批判、経済批判、科学批判、身分制度への批判です。ちなみに、第3部では、ガリバーは鎖国をしていた江戸時代の長崎に来て、その足で江戸に立ち寄り徳川将軍とも対面しています。

 『ガリバー旅行記』には、保身に走り世渡り上手な政治家、自分に甘く他人に厳しく商人、人情を感じない無機質な学者、前例踏襲で旧態依然とした役人などへの批判が込められています。それは、老若男女を問わず自己中心的な人間への批判です。

 300年前の風刺話ですが、現代の日本やこの鳩ヶ谷高校にも共通する部分があります。今年は2015年。実は、今から7年前、皆さんがまだ小学生の頃に、野村総合研究所が「2015年の日本」という論文をまとめました。野村総合研究所とは、日本最大の証券会社である野村證券が設立した日本最大のシンクタンクで、政治、経済、教育など様々な分野に関して施策立案する会社です。その中で、7年後の2015年は大きな転換点であり、①国内経済に依存している業界は今のままでは成長できなくなる ②グルーバルな市場統合がすすむ ③地方の衰退が深刻化する という3点を指摘していました。

 そこで具体例と示されたものの一つが、携帯電話でした。当時は、初代iPhoneが発売された直後でした。当時の日本の携帯電話は、サービス内容や機能は世界トップ水準でしたが、日本国内仕様にあわせて作り込んだため、世界での競争力を落としてしまっていました。このことを「ガラパゴス化現象」と名付けました。携帯電話は略して「ガラケー」です。私ですら昨年からiPhoneを使っています。スマートフォンの普及率(平成26年)は、日本は53.5%なのに対し、米国69.6%、仏国は71.4%、英国は80.0%、韓国は88.7%です。携帯電話以外に日本国内で高度に発達し世界に普及しなかったものとしては、テレビのデジタル放送、電子マネー、耐震建築、最近では新幹線技術もインドネシアで中国に敗退しました。

 南米大陸から900kmも離れたエクアドルのガラパゴス諸島では、巨大化したイグアナやゾウガメなど、さながら恐竜の世界です。ガラパゴスの珍獣、めずらしい爬虫類の特徴は、①孤立して独自に進化してしまった ②保護されないと生きていけない ③絶滅危惧種 の3点です。これを日本経済に置き換えると、①日本国内独自仕様の商品 ②国際競争力がない ③日本国内市場は縮小 ということです。

 皆さん、身近なガラパゴスを探してみてください。この鳩ヶ谷高校にもガラパゴスがあります。例えば、挨拶。コックリ病です。首でうなずくだけ。鳩ヶ谷高校でしか通用しないガラパゴスです。例えば、チャイム。「始業チャイムの鳴り終わりの時に教室にいない場合を遅刻とする」というルール。チャイム前に先生が教室に入っても、チャイムが鳴り始めてから教科書をロッカーに取りに行く人。7年前の小学生の時にはなっていなかったガラパゴスです。

 7年後の日本は残念ながらチャンスを失ってしまいつつあります。歴史的に見ても、改革を行う時は、必要に迫られた時は手遅れなのです。これは人生でも同じです。ガラパゴスの珍獣イグアナにならないために、内なるガラパゴスと闘ってください。日本で繰り返される失敗を教訓に、少なくとも皆さん自身、さらに鳩ヶ谷高校はガラパゴスにならないようにしましょう。ガラパゴスの珍獣イグアナにならない方法を教えましょう。常に自分の立ち位置を常に確認し、「おかしいな、変だな」といわれる前に自分の力で変わることです。そのことを「自律」と言います。後半戦は、そのように巻き返しましょう。

《校長日誌》いか・の・お・す・し

 先月、大阪府寝屋川市の中学1年生2名が殺害されるという痛ましい事件が発生しました。夏休み中ということもあり、社会は不安につつまれました。また、本校周辺でも時々不審者出没の情報もあり、警察に通報して連携するとともに、速やかに生徒諸君にも注意を喚起しています。

 先日、テレビを見ていたら、NPO法人体験型安全教育支援機構の 清水 奈穂 代表理事が出演していました。犯罪や地震・交通などの子供・女性・高齢者などを取り巻く危険を察知し、回避するための方法を教育・普及することを目的とするNPO法人の代表者です。

 「不審者」に出会った時の5つの心得があるそうです。

(ついて)「いか」ない

(車に)「」らない

」お声を出す

」ぐに逃げる

何かあったらすぐ「」らせる

だそうです。

 頭ではわかっていても、「あとをつけられた」「声をかけられた」「じっと見られた」・・・そんな時、立ちすくんでしまうことが大人でもあります。子供だけでなく大人も日頃から、危機を乗り越える力を身に付けることも大切だと思います。

《校長日誌》第27回鳩高祭

 本日、明日は第27回鳩高祭です。今年のテーマは「イントュザポッポ ~おとぎの森へ~」です。私は、このテーマからディズニーランドのようなワクワク感を感じました。オープニングセレモニーでは、次のような話をしました。

 文化祭成功の秘訣を教えましょう。それは、まず、皆さん一人一人が鳩高ファンになること。そして、他の人にも鳩高ファンになってもらえるようにしましょう。仲間内だけで盛り上がっていては鳩高ファンは増えません。去年は1800人の来校者がありました。ルールをしっかりと守り、ホスピタリティ(hospitality)、おもてなしの心を持って来校者の方に接してください。一人でも多くの鳩高ファンをつくりましょう。昨年の後夜祭のように「鳩高、最高」と叫べるような鳩高祭にしましょう。

 一般公開は、9月5日(土)午前10時から午後3時30分(最終入場午後3時)です。是非、ご来校ください。