校長日誌

《校長日誌》池波正太郎の世界・善事と悪事

 ゴールデンウイークが始まります。新年度がスタートして1カ月、そろそろ疲れが出てくる頃です。生徒も教職員も、この1カ月頑張った自分に対して、プチご褒美をしてもらいたいと思います。五月晴れのもと、外出するのも良いでしょうし、自宅でボーとするのも良いでしょう。

私は、ここ数年、池波正太郎の小説やエッセイを改めてよく読みます。先日、『真田太平記』全12巻を読了しました。昨年の夏に、大阪へ行った時、朝の散歩で、大坂冬の陣(1615年)の際に真田幸村が構築した真田丸の跡に行ったのがきっかけです。昨年の10月から読み始め7カ月かかりました。
 歴史小説の傑作を数多く世に送り出した作家・池波正太郎は大正12年(1923年)東京・浅草に生まれました。『鬼平犯科帳』『剣客商売』『仕掛人・藤枝梅安』をはじめとする作品の数々は、舞台、テレビ、映画でも多くの人々から愛されてきました。魅力あふれる登場人物の描写からは、池波正太郎の「人」に対する深い洞察と愛情とが感じられます。

「人間というやつ、遊びながらはたらく生きものさ。

善事をおこないつつ、知らぬうちに悪事をやってのける。

悪事をはたらきつつ、知らず知らず善事をたのしむ。これが人間だわさ」

                         (「鬼平犯科張 谷中いろは茶屋」)

 スマホに「今昔散歩」というアプリがあり、東京都23区内の現在と明治末期、江戸末期の3種類の地図を比べることができます。私は、東京に行く時にこのアプリを活用して、時空を越えて散策しています。