《校長日誌》故郷2016 ♪私の心の中の地図♪


 今日、女子バスケットボール部の新人大会公式戦があったので、応援に行きました。鳩ヶ谷高校は残念ながら試合は敗れてしまいましたが、あきらめずに懸命にボールを追い求める生徒の姿を見て、大和ハウス工業のCM「故郷2016」と重なってしまいました。

 CMは、都会から離れた土地で生まれ育った高校生たちの日常を描いています。「神様はなぜ僕らをここに閉じこめたのか…」という高校球児のナレーションから始まります。メインとなるのは弱小野球部に所属する高校球児、何にも興味が持てず、ただ時間をやり過ごす女子高生、そして、ラッパーに憧れ、下手くそなラップを田舎町に響かせるラッパー男子。女子高生は「目に映る全てが嫌いで…」とつぶやきます。ラッパー男子は「この町の奴らは苦労がねえな。一言言わせろ クソッタレ!」と叫びます。そして、高校球児は「…それ以上に、自分が嫌いで…」とつぶやきます。練習帰りに、野球部の仲間が「どうせ予選落ちだよ。つまんねえ」と言うと、大声で叫びながら走り出す高校球児。夜に大声で叫びながら自転車で全力で走る女子高生。鉄橋の下で大声で叫ぶラッパー男子。その叫び声は、いつしか笑い声に変わっていきます。笑うことしかできない高校生の世代の若者がエネルギーを持て余す表情を追う内容ですが、最後に「逃げ出したかった場所こそが、僕の「楽園」であった。」というテロップ。自ら人生の「楽園」であると知るのはずっと後のことです。誰にでもある青春の日々と望郷をユーミンの新曲「私の心の中の地図」の歌にのせて描いています。

 今日のバスケットの試合で、仲間を信じてひたむきにプレーしている高校生の姿はすがすがしかったです。北海道や三重県、長崎県などの高校長と話をする機会があり、「高校生と地元の活性化」がマイブームになっていたのでCMと一層重なってしまいました。高校生の頃、故郷が退屈で窮屈でつまらなく映るときが確かにあります。高校教育では、「グローバル人材の育成」が叫ばれていますが、私は「地域を活性化させる人材の育成」も重要なことだと思います。先日、北海道に在住している学生時代の友人と25年ぶりに会いました。時間が過ぎても消えることのない思い出は、価値ある時だったことに改めて気づかされました。

 大和ハウス工業の総合宣伝部は、「青春の日々には『家』があり、家族との暮らしがあり、『家』が温かい場所であるからこそ、そこから飛び出したい気持ちも芽生えます。そして、同じ気持ちをもつ友がいて、誰にも青春があり、誰にも『家』があるという情景を、『私の心の中の地図』の楽曲に乗せて制作しました」とコメントしています。