チャンスを逃すな!

 第26回鳩高祭に御来校いただき、誠にありがとうございました。9月6日の一般公開日には、1782名の皆様に御来校いただきました。御来校いただいた皆様、早くから鳩高祭の準備をしてくれた文化祭実行委員会、生徒会本部の生徒諸君、後夜祭司会のチーム鎧武(がいむ)、生徒会顧問をはじめとする教職員、PTAの皆様に改めて感謝いたします。

 今日の鳩ヶ谷高校は、文化祭後片付け、エンディングセレモニー、全校集会、追悼集会を行いました。今日は追悼集会の内容をご紹介します。去る7月5日に本校教員が逝去され、本日、改めて全校生徒、全教職員で追悼集会を行いました。御遺族からメッセージを頂戴し、校長が代読しました。陸上競技部の生徒が御礼の言葉を述べ、その後1分間の黙祷をしました。生徒の御礼の言葉の概要を紹介します。

 今日は、追悼集会の場をお借りして、僕たちが先生から学んだことをお話しさせていただきます。

 僕たちは、最初から陸上競技部に入部するつもりはありませんでした。部員の中には、すでにアルバイトを始めている人もいました。ですが、先生の言葉一つで、今の3年生6人は集まりました。それは「走ることが得意じゃなくてもいい。陸上競技は走るだけじゃないから。ただ部活はキツイぞ。勝つために一生懸命やるんだからキツくないはずないだろう。やる気さえあればいい。俺についてこい。県でも、関東でも連れて行ってやる。3年間絶対いい思いさせてやる。」という力強く迫力のある言葉でした。

 やはり練習はキツかったです。辛くて苦しくて逃げ出したくなる時もたくさんありました。それでも、先生の指導の下、耐えてきました。グラウンドでは、誰よりも大きな声を出し、僕たちを温かい目で見守り、時に厳しく、そして優しく指導してくださいました。ハードルは「躊躇するな。思い切って飛び込め。」、短距離は「フライングにビビるな。誰よりも早く飛び出せ。」、投擲は「一投目が勝負。」、長距離は「絶対に譲るな。」と教わりました。大会で僕たちが緊張して固まっていると、「大会を楽しめ。気持ちで負けるな。強気で行け。」と勇気づけてくれました。負けて悔しくて泣いている時、「負けて泣くな。勝って泣け。強い奴が勝つんじゃない。勝った奴が強いんだ。誰でも同じだけチャンスがあるんだ。掴み取るか逃すかは自分次第だ。」と、やる気とチャンスを与えてくれました。

 いつもどんな時も、僕たちのことを考え、一人一人をちゃんと見極めてくださいました。それぞれに合った練習メニューを考えてくださり、それぞれに合った指導をしてくださいました。僕たちと真剣に向き合ってくれる先生は、いつしか二人目のお父さんみたいな存在になっていました。先生は僕たちに、陸上競技の楽しさ、勝つことにこだわり努力すること、全員で仲間を応援すること、応援されていると感謝すること、誰にでも挨拶することなど、競技のことだけではなく、普段の日常生活のことも教わりました。

 先生は、いつもまっすぐで優しく、曲がったことが大嫌いでした。先生のお葬式の日、練習しなければ先生に怒られると分かっていていつつも体が動いてくれませんでした。その時、先生にどれだけ支えられ、甘えてきたのか実感しました。

 今の鳩高陸上競技部、そして今の僕たちがいるのは、先生のおかげです。僕たちは、先生から教わったことを忘れず、これからこの場で伝えきれないことも伝えていきたいと思います。

 そして、尊敬する先生のように、強い心を持ち、多くの人に愛され、どんな困難にもあきらめずに取り組んでいきたいと思います。