校長日誌

《校長日誌》自己肯定感・日米中韓の高校生の違い

日本は、以前から自己肯定感が低い社会だと言われていました。財団法人日本青少年研究所による日米中韓4カ国高校生の意識調査比較「高校生の生活と意識に関する調査」は、とても参考になる資料です。日本青少年研究所は平成25年に解散しましたが、日米中韓4カ国高校生意識調査事業は国立青少年教育振興機構に継承されています。

2012年の調査における「自分の性格調査」では、「自分を価値のある人間だと思う」と回答した高校生は、日本(39.6%)、米国(79.6%)、中国(86.8%)、韓国(86.8%)でした。「自分はダメな人間だ」と回答した高校生は、日本(83.7%)、米国(52.8%)、中国(39.2%)、韓国(31.9%)でした。日本の高校生は「自分を価値のある人間だと思う」自己肯定感が、米中韓の高校生に比べると半分以下でした。また、「自分はダメな人間だと思うことがあるか」という調査については、「よくはてはまる」と回答した日本の高校生は、1980年が12.9%2002年が30.4%2012年が36.0%32年間で3倍に増加しています。

日本人が自己評価が低いというのは、謙譲の美徳という日本の文化もあるので、アンケートはその影響を受けているとも考えられますが、自己がまだ十分に成熟していないということもあるかもしてません。人は誰でも長所や短所、得意、不得意があります。現実の条件に左右されて望むように進めないこともあります。それらを全て含めたものが等身大の自己であり、「ありのままの自分」だと思います。そういう自分をまず認識することが「自己を肯定すること」なのだと思います。

自己への評価が低いと、人は他者への攻撃や排除に向かいがちです。ダメな人がいて、その人との比較において自己を肯定しようとしていけば、当然自分と違う人を「あいつはダメだ」と否定するようになります。しかし、そのような他者への否定の上に成り立つ自己肯定は長続きしません。