2015年12月の記事一覧

《校長日誌》日本を今一度洗濯いたし申候

 本日は、2学期の終業式でした。全校生徒に話をする最後の機会です。毎回、校長講話では何を話そうか、ネタ探しに奔走します。以前に落語の枕の話を書きましたが、私は、伝えたいことの前に、落語のように日常的な話から知らず知らずに本論に入り込むのが理想的だと思っていますが、なかなか難しいです。今日の終業式では、次のような話をしました。

 今日は、「洗濯すること」についてお話しします。

 2年生の皆さんは修学旅行で長崎に行きましたが、実は、私もその時に長崎に行きました。長崎の地で、大政奉還に尽力した幕末の志士 坂本龍馬(18351867)が設立した日本で最初の会社組織といわれる「亀山社中」があった亀山社中記念館に行ってきました。長崎の青空の下で解説員の方からじっくりと説明を受けました。2年生、3年生思い出してみてください。長崎の澄み切った空を!

 時代は常に変化します。今から2500年前に古代ギリシアの哲学者の哲学者ヘラクレイトス(B.C.540頃~B.C.480)は「万物はすべて流転する。太陽ですらも、今日の太陽はもはや昨日の太陽ではない」と言っています。

 現代の日本は、戦後70年において最大の激変期です。幕末の志士 坂本龍馬(18351867)は、時代の変化に敏感でした。彼が郷里土佐の知人の檜垣清治(18391894)と行きあうたびに、自分を変革させていた逸話は創作だと思いますが有名です。「長い刀から短い刀」「短い刀からピストル」「ピストルから万国公法」というように、古い武器から新しい武器、新しい武器から法律、民主主義へと変化のシンボルを常に求めながら、自己変革、つまり「イノベーション」をとげました。

 「新」という漢字は「親」と語源が同じだそうです。何かを新しく変化させる場合、それに親しむことができて初めて深く理解し、新しくすることができるのです。自分自身を変えるためには、まずは、自分自身に親しむこと、つまり、自分を好きにならないといけません。皆さんは、自分のことが好きですか。

 坂本龍馬は、幕末の1863年に姉に向けた手紙で「外国人と結託している江戸幕府の役人を打ち破り、日本を今一度洗濯しなければなりません」と書いています。坂本龍馬は今から150年前に「日本を洗濯しよう」と決意し、大政奉還を実現させ、「明治」という新しい時代を切り開きました。

 「これではいけない」「ここの部分は変えないといけない」と思ったら、大いに行動に移してください。良い自分も悪い自分も、この冬休みにしっかりと「洗濯」しましょう。しっかりと自分自身を「洗濯した」生徒諸君と先生方の皆さんで、1月7日に再会し、また新しい鳩ヶ谷高校を創造していきましょう。


 

《校長日誌》釜石の出来事

 本日は、鳩ヶ谷高等学校の避難防災訓練でした。川口市消防局の御協力をいただき、南消防署鳩ヶ谷分署などから16名の消防士の皆様に御来校いただきました。

 私からは、「避難防災訓練の時の教訓の言葉の一つとして、『天災は忘れたころにやってくる』という言葉がある。真偽のほどは定かではないらしいが、東京帝国大学物理学教授であった寺田寅彦の言葉である。皆さんには、明治の文豪夏目漱石の教え子と言った方が馴染みかもしれない。1923年の関東大震災の時の教訓だという。今日は、しっかりと体験してもらいたい。『備えあれば、憂いなし』」と話しました。

 その後、学年別に1年生はAED講習、2年生は消火訓練と応急手当法、3年生は応急担架作成訓練と起震車による地震体験を行いました。

 最後に、鳩ヶ谷分署消防司令から「鳩ヶ谷地区の小学校・中学校の避難訓練を行っているが、鳩ヶ谷高校は最低の出来栄えである。なぜ、小・中学校で出来たことができていないのか。埼玉県は天災が少ないと言われている。しかし、『まさか』ということがある。しっかりと『まさか』を自覚して行動してもらいたい。」と講評をいただきました。肝に銘じたいと思います。

 その際、東日本大震災における釜石市の小・中学生の避難状況の紹介がありました。釜石市では1000人以上が犠牲になった中、全児童生徒の99.8%に当たる2921人が津波から避難して無事だったそうです。避難行動は防災教育のモデルとして知られるようになりました。釜石市は報道機関と同じように当初は「釜石の奇跡」と呼んでいましたが、平成25年3月の庁議で使用しないことを申し合わせ、公文書を含め庁内では「釜石の出来事」に改めたそうです。東日本大震災では避難の途中、保護者に引き渡した児童ら子ども5人が死亡、学校職員1人が行方不明になったそうです。「奇跡」と称賛されることをつらく感じる遺族の申し出が背景にあったそうです。

 学校現場には当初から「奇跡」の表現に違和感があったそうです。「常識ではあり得ないことが起きたわけではなく、訓練や防災教育の成果。実践した子供たち自身が奇跡の意味は違うと感じていた」と釜石市教育委員会の担当者は説明しています。

 何事も日頃の取組の積み重ねが大切であることを実感しました。

《校長日誌》ネット社会との上手な付き合い方

 本日は、鳩ヶ谷高等学校の人権教育講演会でした。メディアジャーナリストの渡辺真由子さんをお迎えして「ネット社会との上手な付き合い方~今、身につけたいネット・リテラシー~」と題して御講演をいただきました。渡辺さんは、大学卒業後、テレビ局に勤務され、報道記者として活躍されました。いじめ自殺と少年法改正に迫ったドキュメンタリー『少年調書~16歳の自殺遺族は何と闘ったか~』で日本民間放送連盟賞最優秀賞、放送文化基金賞 優秀賞などを受賞されています。その後、カナダの大学に留学され、帰国後はメディアジャーナリストとして取材活動をされる一方、テレビや新聞のコメンテーターをされるなど、多方面でご活躍されています。

 講演では、まず、LINEを使っている生徒数を確認した後、ネットいじめの具体的な事例、ネットならではの問題点などを指摘されました。ネットいじめの対策として、ネット・リテラシーについて説明されたのち、被害にあった場合の対処法や加害者や被害者にもならないためにできることなどを具体的にお話しいただきました。

 LINEをはじめとするSNSsocial networking serviceソーシャル・ネットワーキング・サービス)は、今や若者にとっては必要不可欠なツールです。大人のほうが遅れてしまっています。渡辺さんの「ネット利用をコントロールするのは自分自身」という生徒に訴えた言葉がとても印象的でした。

《校長日誌》『ONE PIECE』の始まり

 ここ数年、演劇を見に行くようになりました。以前は、映画中心で、演劇はあまり興味がありませんでしたが、毎回違うアドリブなど、映画にない楽しさを感じるようになりました。今秋、四代目市川猿之助が「スーパー歌舞伎Ⅱ」で、漫画『ONE PIECE』と日本固有の伝統か芸能である歌舞伎のコラボレーションを図りました。残念ながらチケット完売で見ることはできませんでした。原作の漫画『ONE PIECE』の作者は尾田栄一郎さんで、1997年から今日まで「週刊少年ジャンプ」に連載されており、コミックスの1巻から76巻までの累計発行部数は3億2000万部以上だそうです。私は、読んだことがありませんでした。

 11月の3連休にレンタル店で初めて借りて、やっと11冊目までたどり着きました。最後まで読めるかわかりませんが、ところどころに粋なセリフが並んでました。伝説の海賊王G・ロジャーの遺した「ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)」を巡り、海賊達が闘っていた大海賊時代(架空の時代なのかな?)、海賊団のリーダー赤髪のシャンクスは海に落ちた少年モンキー・D・ルフィを自分の片腕を犠牲にしてまでも助けます。シャンクスは長年愛用した「麦わら帽子」をルフィに託し、ルフィの成長に大いに期待をして町を去ります。シャンクスは、ルフィが秘めた人格や人間性・無限の力を信じています。「期待されている」という自覚と「期待に応えたい」という想い。人間が生きていくために必要な想いだと思いました。「絆」が大切だということを認識しました。誰からも期待されていない人間はいません。誰かの期待に応えたい想いを発揮すると、もう少し頑張れそうな気がします。

少しだけ読んでみて、これが『ONE PIECE』魅力なのかなと思い始めたところです。でも、どこまで読めるかな?


《校長日誌》川口市立中居小学校開校60周年記念式典

 去る12月5日、川口市立中居小学校開校60周年記念式典に参列してきました。中居小学校の卒業生が本校の園芸デザイン科に在学しており、記念式典の壇上の盛花を制作した御縁で、本校PTA会長と一緒に招待されました。

 中居小学校は、明治6(1873)年の埼玉県の教育文書に「中居学校」として記載されており、明治初期から地域の教育を担ってきました。変遷を重ね、昭和31(1956)年に鳩ヶ谷町立中居小学校として開校し、現在の川口市立中居小学校となっています。本校にも卒業生が多数入学しています。

式典では、国歌斉唱、川口市民歌斉唱後、挨拶、祝辞がありました。その後、卒業生がデザインしたマスコットわかばちゃんが披露され、デザイン者に感謝状が渡されました。最後に、中居小学校6年生の児童の皆さんの合唱が披露されました。

 教育は未来へのバトンと言われます。式典に参列して、本校の教職員全員で、小学生の皆さんが鳩ヶ谷高校を目指してもらえるような地域から信頼される高校にしなければとの思いを一層強くしました。