2023年3月の記事一覧
【校長室】第33回卒業証書授与式
式辞で述べたとおり、春の息吹が感じられる良い日に卒業証書授与式を行いました。
コサージュは、園芸デザイン科の生徒が3年生全員と学年や司会の先生たちに、一つ一つ手作りしてくれました。また、映画放送局の生徒が本日参加できなかった保護者の方のためにyoutube配信をするなど生徒の活躍も見られた良い式でした。
以下に式辞として述べた内容を掲載いたします。
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卒業式校長式辞
校庭の木々の蕾もほころび始め、春の息吹が感じられるこの佳き日に、保護者の皆様のご臨席を賜り、埼玉県立鳩ヶ谷高等学校第三十三回卒業証書授与式を挙行できますことは、卒業生はもとより、私たち教職員にとりましても、大きな喜びでございます。
ただ今、卒業証書を授与しました二百六十七名の卒業生の皆さん、卒業おめでとうございます。本校の所定の教育課程を無事終了し、めでたく卒業の日を迎えることができましたことは、一人ひとりが三年間、たゆまぬ努力を積み重ねてきた結果であることは言うまでもありません。その努力に対し、心から拍手を送ります。
皆さんの高校生活を振り返ってみますと、入学直後から、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐために、臨時休校の対応がとられ、その後の学校生活も、制限が多くあり、コロナの影響を最も受けた三年間でした。
思い描いていた高校生活とは違っていたかもしれません。
日常の生活においては、友達との語り合いや、先生たちからかけられた言葉に奮起し、日々成長を重ね、行事については制限はありましたが、実施ができた体育祭、文化祭、遠足など、精一杯取り組んでいました。時には、つまずいたり悩んだりしたこともあったかもしれませんが、その一つひとつが高校生活の貴重な体験として、これからの人生の糧となることでしょう。
さて皆さんは本日、めでたく卒業の日を迎え、「高校時代」というステージから、自ら選んだ次のステージへと歩を進めて行きます。大学や専門学校へ進学し、より専門的な勉強をする人、就職して社会人となり、経済的にも、精神的にも自立する人、その道は様々ですが、未知の世界に対する不安と緊張感、そして自分で道を切り開いていくという高揚感とに包まれていることでしょう。どのような道であっても自分を生かせると思える道を信じて、進んで行ける人は幸せです。勇気を出して一歩前に踏み出して下さい。皆さんには無限の可能性があります。自分を信じ、自分の可能性に賭ける勇気と決断が、これからの人生を切り開いていくのです。しっかりと前を見据えて、自分の選んだ道を堂々と歩いて行って下さい。
これから、新たな道に進む皆さんに、三つのことをお願いします。
その一つは、「温かい思いやりの心を大切にし、豊かな人間性を備えた人になってほしい」と言うことです。人は一人では生きてはいけません。様々な人間関係の中で生きています。困難にぶつかった時、人と人とのネットワークの中で解決されることも多くあります。人への思いやりは、他の人を幸せにするだけでなく、自らも幸せにします。皆さんは、この鳩ヶ谷高校で培った仲間との友情を一生の宝として、人間性豊かな人として成長していって下さい。皆さんにはかけがえのない仲間といつも皆さんのことを気にかけ、幸せを願っている人がいると言うことを忘れないで下さい。
二つ目は、「チャレンジ精神をもって、最後まであきらめずに粘り抜く人になってほしい」と言うことです。これからの時代は、先行き不透明と言われます。自然災害は、身近なところから遠い国まで地球規模で起きています。他にも、少子高齢化、高度情報化、ウクライナをはじめとする国際情勢など、多様な価値観の中、国内外において解決しなければならない課題が山積しています。人の一生は、航海やマラソンにたとえられるように決して平坦なものではありません。次々と苦悩が生まれ、挫折や失敗は避けては通れないものです。何度つまずいても、何度転んでも、どんな壁にぶつかってもその経験が自分を強くしてくれると信じて、前に進んで行ってかなければなりません。皆さんはこれまでも挑戦し、多くの感動と達成感を味わったことと思います。「限界は他人に突きつけられるものではなく、自分の心の中にあるもの。自分があきらめない限り、限界はない。」このことを本校で過ごした三年間で学んだと確信しています。夢を実現できる人は、自分の中の不安を克服し、粘り強く挑戦し続ける人であることを心に刻んで、鳩高卒業生としてのプライドを持ち、夢に向かって一歩、一歩しっかりと歩いて行って下さい。
三つ目は「自立した社会人として地域に貢献できる人になってほしい」ということです。すでに、ほとんどの三年生が成人になっています。成人だからできること、成人だからとるべき責任があります。本日、皆さんがこうして無事、卒業の日を迎えられるのは、常に変わらぬ愛情を注ぎ、励まして来られたご家族の方々や、ある時は厳しく、またある時は温かく指導してきた先生、そして、地域の方々の温かいご支援があったからこそです。これらの方々への感謝の気持ちを忘れずに、将来は自立した社会人となって、たとえ小さなことでも一人ひとりが自分にできることをしっかりと社会に返して行くことで、地域を支え、地域に貢献できる人材となって下さい。以上三つのことを皆さんにお願いします。
結びになりますが、保護者の皆様、お子様のご卒業、心からお祝い申し上げます。お子様の健やかな成長を願って支えてこられた皆様にはさぞや苦労も多かったことでしょう。今日の佳き日を迎え、立派に成長されたお子様の姿に感慨もひとしおのことと存じます。教職員一同、心よりお慶びを申し上げます。今日まで本校にお寄せいただきましたご支援、ご協力に深く感謝を申し上げます。
最後に、卒業生の皆さんが、鳩ヶ谷高校の卒業生として自信と誇りをもって、次のステージで大きく羽ばたいていくことを期待します。皆さんの前途に幸、多からんことを祈念いたしまして式辞といたします。
令和五年三月十一日
【校長室】文部科学大臣表彰受賞
本校の図書館の紹介は機会ある毎にしてきましたが、この度、本校の主任司書がその功績を認められ、優秀な教職員として受賞をしました。
本校の図書館はもとより、地域連携として書店とのコラボ展示を企画するなど生徒の活躍の場を増やしています。
詳しい取り組みは、こちらをご覧ください。